THE RIVER編集部 2020.9.18 0:00 News | Tv/Movie

傑作戦争映画『フルメタル・ジャケット』4K UHD化決定、激レアの吹替版を収録 ─ スタンリー・キューブリック監督作品

巨匠スタンリー・キューブリック監督による戦争映画の傑作、『フルメタル・ジャケット』日本語吹替音声収録版＜4K ULTRA HD & ブルーレイセット＞が2020年12月2日（水）に発売される。初めての4K ULTRA HD化、【吹替の力】版ブルーレイディスクがセットになった究極版での登場だ。

『2001年宇宙の旅』（1968）『時計じかけのオレンジ』（1971）『シャイニング』（1980）などで知られるキューブリックがベトナム戦争を描いた『フルメタル・ジャケット』（1987）は、マシュー・モディーンやビンセント・ドノフリオ、鬼教官役の R・リー・アーメイが強烈な存在感を放つ、アメリカ海兵隊の新兵を描いた手に汗握る従軍記録。基礎訓練における剥き出しの暴力から人間性を奪う戦闘の影響まで、間断ないアクションと辛辣なユーモアをもって描き切る。

4K ULTRA HDの映像は、訓練や戦場の過酷さをより際立たせ、作品の真髄をあらわにする。初回限定生産は美麗アウターケース仕様+ブックレット付き。1,000セット限定生産のAmazon.co.jp版はスチールブック仕様＋オリジナルペーパーアイテム（レターホルダー、キューブリックからの手紙、アートカード、ミニポスター）付きの豪華仕様だ。

日本語吹替版の演出は、字幕版の製作でキューブリックの信頼を得ていた映画監督の原田眞人。字幕版でキューブリックが原文の直訳を要求した結果、「まるでそびえたつクソだ！」などの言い回しが名ゼリフとして著名になり、その後、さまざまなパロディにも派生した。吹替声優のキャスティングはキューブリックによる監修のもと、原田自身が選定。声優陣は通常の吹替作品と異なり、斎藤晴彦、岸谷五朗、村田雄浩など、舞台・テレビを中心に活躍する俳優がキャスティングされた。

しかし、この吹替版は劇場公開が見送られたほか、通常のテレビ用吹替の倍以上の制作費を費やしたにもかかわらず、1991年の地上波放送も直前に断念されている。大変希少性の高い吹替版は、その後も地上波にて放送されず、2017年に【吹替の力】としてブルーレイが発売されただけにとどまった。

キャラクター名	キャスト	日本語吹替声優
ジョーカー	マシュー・モディーン	利重剛
教官ハートマン	R・リー・アーメイ	斎藤晴彦
アニマル・マザー	アダム・ボールドウィン	菅田俊
レナード	ビンセント・ドノフリオ	村田雄浩
エヴァンス	アーリス・ハワード	塩屋俊
エイトボール	ドリアン・ヘアウッド	岸谷五朗