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ドラマ「glee/グリー」は「今では作られなかったかも」と出演者、理由は鬼顧問のスー先生に?

Jane Lynch ジェーン・リンチ Mattew Morrison マシュー・モリソン
New York, NY 05/17/10- 69th Annual Peabody Awards -PICTURED: -PHOTO by: Alex Oliveira/startraksphoto.com -AOH_1438 Startraks Photo New York, NY For licensing please call 212-414-9464 or email sales@startraksphoto.com

2009年から2015年まで放送され、日本を含め世界的な人気を集めたドラマ「glee/グリー」。アメリカ中西部にある高校を舞台に、ダンスと歌で全国優勝を目指すグリークラブ「ニュー・ディレクションズ」のメンバーが偏見や困難に直面し乗り越え、大人になっていくまでを描いた成長物語だ。マイノリティグループに属するキャラクターが多数登場し、歌やダンスを通して社会をエンパワーするようなストーリーが多くの心を打ったことだろう。

ドラマが2015年に終了してから早7年目。今もその人気は衰えることを知らないが、「glee/グリー」に出演したメインキャストのひとりは、2020年代に突入した今日では作品が作られなかったかもしれないと疑問を投げかけている。ドラマでヴィラン的立ち位置にあった鬼顧問、スー・シルベスター先生を演じたジェーン・リンチだ

リンチがそのように思う理由は、まさに自身が演じたスー先生に関係しているらしい。スー先生といえば、毎年全国制覇を果たすチアリーダー部の鬼顧問で、新設されたグリー部と顧問のウィル・シュースター先生に予算や練習場所を取られてたまるかと常に目を光らせ、自身に害が及ぶと判断すれば生徒にまで暴行を加える、モラハラ・パワハラを正義とする教師だった。見かけ上では、まるで『ハリー・ポッター』シリーズに登場するスネイプ先生のようなのだ。ともかくリンチは英The Guradianにて、スー先生に対する社会の見方が、当時と現在とでは違うのではないかと語っている。

「『glee/グリー』が終わった2015年まで、登場人物を“問題がある”というように描いていたかは分からないですが、シルベスターはそれを上回る人でした。悪役として彼女は明らかに故意的に恐ろしい人でした。もしドラマが続いていたら、彼女の言動──レイシスト的だったりファット・シェイミングをしたり──は今も許されていたのだろうかと疑問に思うときもあります。当時から、スー・シルベスターをキャンセルしたいと思う方はいたと思います。今あのドラマを作れたかどうかは分かりませんね。たった10年前のことですが。」

リンチの懸念は「glee/グリー」放送中から完結後、そして現在までに見られた急速な社会の変化に呼応するものであり、特にスー先生というキャラクターがもしもSNS全盛期の現在で描かれていたら、「キャンセルカルチャー」の対象となった可能性はある。当時は、どんなにスー先生が悪行を働いたとしても番組放送後に炎上するということは無かったかもしれない。しかし、現在では確かに、作品に対する世間の見方、その影響力も違っていたはずだ。

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Source: The Guradian

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。

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