『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』幻のポストクレジットシーン、脚本&絵コンテが公開

ゴジラ、モスラ、ラドン、キングギドラ。東宝が誇る人気怪獣の共演をハリウッドが映画化した『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(2019)には、完成版でお目にかかれなかった幻のポストクレジットシーンがある。このたび、マイケル・ドハティ監督が、自身のInstagramにて該当シーンの絵コンテ(ストーリーボード)と脚本を公開した。
この記事には、映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』のネタバレが含まれています。

モスラの卵、双子の少女
『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』のエンドクレジットでは、ゴジラが激戦ののちに勝利を収め、覇者として世界に君臨したあとの世界の様子が示される。ポストクレジットシーンに登場するのは、環境テロリストとして傭兵集団を操るアラン・ジョナ(チャールズ・ダンス)。裏社会の商人らしき男に導かれたジョナは、キングギドラの首と対面すると「私が買い取る」と言い放った。
もっともドハティ監督は以前、本作にはポストクレジットシーンの案があったことを明かしている。それは、チャン・ツィイー演じるアイリーン・チェン博士、双子の妹であるリン博士が東京を訪れ、モスラの“2つ目の卵”を前に双子の少女が歌っているというアイデアだ。このたび公開されたのは、このシーンの絵コンテと脚本である。
脚本と絵コンテには、雨の降る東京の街を、傘をさす人々の間を縫って現れるチェン博士の姿や、路地中にある“ラーメン・バー”の地下に秘密のトンネルがあること、そこに「よく知られたヒエログリフ」が刻まれていることなどが描かれている。チェン博士、リン博士はトンネルの途中で合流し、「柔らかな光」と少女たちの歌声が聞こえる“トンネルの先”へと歩を進めていくのだ。
リン博士が「わくわくする、だけど怖い。彼女たちに準備ができてると思う?まだ若すぎるから」と声をかければ、チェンは「私たちもそうだった」と一言。トンネルの奥には古代の寺院が広がっており、その装いは映画の冒頭、中国にあったものとよく似ている。しかし、こちらのほうが手入れが行き届いている印象だ。そこでは「チェンの娘たち」が、「巨大なモスラの卵」に向かって歌いかけている。光を発しているのは、まぎれもなくこの卵だった。リンが「いつ始める?」と言えば、チェンは「すぐ、もうすぐ」と答える。二人が笑顔を浮かべるや、画面は暗転する。

ドハティ監督によれば、『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』ののち、モスラはマーク・ラッセル博士(カイル・チャンドラー)に目撃され、卵を産むべく姿を消したとのこと。このたび脚本とコンテが公開されたシーンが、まさに“その後”を示すものだったのだろう。
なお、該当のシーンについては、以前「もしかするとソフトか何かに入るかもしれないし、『ゴジラ vs コング(原題:Godzilla vs Kong)』に加えられるかもしれない」と述べられていた。もっとも、監督がSNSでの公開に踏み切ったことを鑑みると、同作に取り入れられる可能性は薄いとも考えられる。さて、実際のところはいかに。
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Source: Michael Dougherty