『ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー:リミックス』ロケットが使った「魔法の修理道具」その正体が明らかに

この記事では、映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』の内容に言及しています。

ロケット、3Dプリンターを使っていた…?
『ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー:リミックス』(2017)の序盤、主人公ピーター・クイルらガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシーの乗艦ミラノ号は、ソヴリン艦隊の襲撃を受けて惑星ベアハートの密林に不時着してしまいます。襲撃と不時着によるダメージで、ミラノ号は半壊。ソヴリンを怒らせた直接の原因を作ってしまったロケット・ラクーンは、エゴと共に別行動をとるチームのメンバーから、ベアハートに居残って船の修理と留守番を命じられます。去り際のピーターに憎まれ口を叩きながら、船を修理するロケット……。
この時、ロケットが修理に使っていたガジェット、見た目は園芸用の農薬噴霧器のようでありながら、その射出口から放たれる燐光が船の破損個所に当たると、その箇所が再生していく、まさに魔法のような機械でした。なんてことはない場面に見えて一瞬度肝を抜かれるので、ご記憶の方も多いのではないでしょうか。
このガジェットについて、ジェームズ・ガン監督が、先日自身のTwitterにてファンの質問に答える形で明かしました。
He didn’t invent it, but it’s expensive. It keeps the entire ship in its memory and can recreate all of it or just the damaged parts, similar to an incredibly sophisticated 3D printer. It takes expertise, time, and patience to employ. https://t.co/5dNO2m7CgG
— James Gunn (@JamesGunn) 2018年1月22日
ファンの質問「こんにちは。ロケットがミラノ号修理に使っていたリペアツールですが、あれは彼が作ったものですか? それとも(あの世界では)一般的な道具なんですか?」
ジェームズ・ガン監督「彼(ロケット)の発明品ではありませんが、とても高価なものです。あの機械は、宇宙船の完全な姿を記憶しておき、船の全てを再生することや、破損個所を修復することができるのです。ものすごく洗練された3Dプリンターのようなものですね。扱うには専門知識や時間、そして忍耐を必要とします。」
宇宙船の形状を記憶し、再構築できる3Dプリンター。なるほど、いかにもアメコミ映画らしい荒唐無稽なファンタジーガジェット……そう思ってしまったそこの貴方には、ぜひ以下の動画を見て頂きたいと思います。この映像は、現在実在する3Dプリンターで製作したオブジェクトの数々を紹介したものです。
いかがですか? 動画の1分40秒あたりに登場するフューチャーカーのボディなんか、ワクワクしますよね? これらの3Dプリンターは、映画に登場したガジェットと原理は同じ。構築する物体の設計図を記憶し、粉末素材で再構築するものです。
2018年現在、世界各国で次々に開発されている3Dプリンターの中には、レーザー焼結する粉末素材に、金属、セラミック、カーボンなど、宇宙船の素材として全く遜色のないマテリアルを採用しているものもあります。ロケットが使っていた夢のガジェットに近いものが実現する、そんな未来はそう遠くないのかもしれませんね。
Eyecatch Image: ©THE RIVER