『ゴジラvsコング』なぜ2時間未満なのか、監督のこだわり判明 ─ 「この映画にスナイダーカットはない」

ハリウッドで二大怪獣が激突する『ゴジラvsコング』は、もちろん怪獣や作品のスケールは超巨大ながら、意外にもコンパクトなサイズの作品だ。既報によると、本作の上映時間は113分(1時間53分)。ハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』シリーズと『キングコング:髑髏島の巨神』(2017)からなるモンスターバースの集大成だが、尺は全4作品中最短となる。
ゴジラvsキングコング、世紀の一戦がなぜこのボリュームに収まったのか。監督のアダム・ウィンガードは、映画を2時間以内に収めることへの熱意を米Varietyにて語っている。
「ファンの方々には、ずっと“3時間の映画になりますか?”って聞かれていました。だから(映画が)2時間より少し短いことが発表された時には、“ディレクターズカットはいつ?”ってすぐに思われたでしょう。ただ、僕は2時間未満の映画が好きなんです。2時間を超える映画を作るには、それだけの良い理由があったほうがいい。」
現在のハリウッドでは、DC映画『ジャスティス・リーグ』(2017)をザック・スナイダー監督が再創作した、約4時間に及ぶ『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』が話題だ。しかしウィンガード監督は「(この映画に)スナイダーカットはありません」と断言した。「3時間に伸ばしたところで、怪獣の対決が1時間増えるわけじゃない。怪獣について人々が喋る時間が1時間増えることになります」。
また米CBRでも、監督は「これ(劇場公開版)こそがディレクターズカット」と発言。「最初から最後まで密度の高いジェットコースターにしたかった」と語っている。
「(『ゴジラvsコング』は)続編なので、映画の最初に準備することが少なかったんです。世界の状況を示し、キャラクターを登場させるのに30分。目標を作ったら、すぐにスタートです。自分の中の7歳児がそんな映画を観たがっていました。だって、子どもの頃って簡単に飽きちゃうでしょう。大人向けだし、大人のための映画だと感じてもらいたいですが、最終的にはテンポの良さで、みなさんの中にいる子どもにアピールしたい。」
映画『ゴジラvsコング』は2021年5月14日(金)に全国公開予定。