『ゴジラvsコング』監督、抜擢に導いたのは2005年版『キング・コング』ピーター・ジャクソン監督 ─ 起用に至った経緯とは

二大怪獣が激突する映画『ゴジラvsコング』でメガホンを取るのはアダム・ウィンガード監督。『サプライズ』(2011)『ザ・ゲスト』(2014)など、低予算ホラーを手がけてきた俊英の抜擢には、もとを辿れば『キング・コング』(2005)で知られるピーター・ジャクソン監督が大きく貢献していることがわかった。一体どういうことなのだろうか…?
米Slash Filmのインタビューにて、『ゴジラvsコング』への就任時を振り返ったウィンガード監督は、自らピッチを行っていないこと、つまり事実上のオファーによって、監督の座を射止めたことを明かしている。「その理由は『サプライズ』の公開時期まで遡らなければいけないですね」と続けるウィンガード監督。当時起こった運命的な出来事を以下に語る。
「なぜか、ピーター・ジャクソンが『サプライズ』の初期版をご覧になっていて、彼は『キング・コング』の続編映画に僕を監督として起用することに興味を示していたんです。『Skull Kong』って題されるはずでした。サイモン・バレット(『サプライズ』脚本家)が脚本を書く予定で。今のレジェンダリー・ピクチャーズを経営していて、この映画(『ゴジラvsコング』)をプロデュースしているメアリー・ペアレントも参加していました。」
水面下で進められていたジャクソン監督の『キング・コング』続編だが、映像化権が、同作が企画されていたユニバーサル・ピクチャーズからワーナー・ブラザースへ移ったこともあり、結局日の目を見ることはなかった。しかし、ここでの出会いが、ウィンガード監督を『ゴジラvsコング』へ導いたようだ。「長いこと紆余曲折した結果、メアリー・ペアレントの中には、私に対するピーター・ジャクソンの信頼が残り続けていたんだと思います」。
仮にジャクソン監督が興味を示していなければ、ウィンガード監督の名はペアレントの耳に入らなかったかもしれない。低予算ホラー畑からの『ゴジラvsコング』抜擢という異例の人選となったが、このような経緯があったとは驚きだ。ちなみに、ウィンガード監督はジャクソン監督版『キング・コング』の続編に検討されていたというが、そこで実現しなかったアイデアが、『ゴジラvsコング』で継承されているなんてことはあるのだろうか…?
Source: Slash Film