『スター・ウォーズ』マーク・ハミルと『スタートレック』パトリック・スチュワートが対談、ユニバース融合を夢想

『スター・ウォーズ』ルーク・スカイウォーカー役マーク・ハミルと『スタートレック』ジャン=リュック・ピカード役パトリック・スチュワートが夢の対談を果たした。
これまで一度しか会ったことがなかったというハミルとスチュワート、公の企画としては事実上初といえる対談が叶ったのは、Uber Eatsの米TVCMでの共演をきっかけにした米Men’s Journalの企画。Uber EatsのCMでは「対決」の構図を取った2人だが、この対談では互いに敬意を示しながら、『スター・ウォーズ』と『スタートレック』の交わりについて思いを馳せている。
長い歴史を持つ『スター・ウォーズ』『スタートレック』とあって、2人は各々の思い出話を披露。『スター・ウォーズ』ハミルがヨーダ役フランク・オズと共演できた喜びを振り返り、今も親交があると話すと、『スタートレック』スチュワートは「新スタートレック」(1987-1994)クランクイン初日のエピソードを話した。
なんでもスチュワートの初のシーンは、エンタープライズの廊下にて開いた自動ドアの向こうにジョナサン・フレイクスのライカーがおり、彼の言葉に頷いて立ち去る、という流れだったよう。スチュワートが演じてみせると監督のカットがかかり、「これぞ、イギリス流の顔演技ってやつだ!」と叫ばれて現場に笑いが起こった、スチュワートは「こんな愉快な人たちと過ごせるなんて」と感じた、という思い出を振り返っている。
スチュワートは「新スタートレック」主要メンバーのうち、忘れてしまった人や、会わなくなった人、話さなくなった人は「1人としていない」とメンバーを慈しみ、「『スター・ウォーズ』でのマーク・ハミルも同じでは」と問いかけている。
これを受けてマーク・ハミルも、『スター・ウォーズ』で共にした役者やクルー、スタントダブルといった人々と共に過ごせたことが「最も幸せな思い出」と語っている。「家族よりもずっと一緒にいますからね」。
『スター・ウォーズ』と『スタートレック』が比較されることについて尋ねられたハミルは、「『スタートレック』はクラシック・サイエンス・フィクション。人間が宇宙に出ていって、エイリアンに遭遇する」「『スター・ウォーズ』が、あえて“遥か彼方の銀河系”を舞台しているのは、ファンタジーだからです。サイエンス・フィクションではないんですね」と表現している。
ハミルは続けて、「1980年代当時、友人が新しい『スタートレック』に出るんだと言っていたのを覚えいています」と追憶。「僕は、また別のをやるなんてショックだと話したのですが、彼はそれを“全くの新作になる”と話していたものでした。その時は“健闘を祈るよ”と言ったものです。だって、番組は既にアイコニックな存在だったから、スポックやカーク無しでやり直すなんて、クレイジーだと思ったからです。その友人というのはブレント・スパイナーです」。ブレント・スパイナーは「新スタートレック」(1987-1994)でデータ少佐役を演じ、以来シリーズには欠かせない存在になっている。「シリーズを独自のものに作り直すということについて、私が間違っていたと証明してくれました」。
ハミルが『スター・ウォーズ』と『スタートレック』を「リンゴとオレンジのようなもの。片方でも両方でも好きになれるし、どっちも好きじゃなくても良いし」と例えると、スチュワートは「少なくとも『スタートレック』側は、『スター・ウォーズ』と『スタートレック』ユニバースの融合を夢見ていました」と明かす。なんと、この2大シリーズの銀河がひとつになり、互いのキャラクターが出会うというアイデアが語られていたというのだ。
ちなみにハミルとスチュワートが過去に一度だけ会ったことがあるというのは、ゴールデングローブ賞関連のイベントでのことだったそう。スチュワートを見つけたハミルが、「僕はブレント・スパイナーと友達なんですよ」ということを口実に、思わず話しかけに行ったのだとか。そこで2人はお喋りを楽しみ、一緒に記念撮影したという。
「ふつうハリウッドはそういう機会を与えないもの」として、ハミルはスチュワートと共演できた可能性は低かったと話しながら、「たとえ短いものでも、彼と共演できるチャンスなら見逃せない」。
一方のスチュワートは、かつて休みを取って『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977年英公開)を劇場に見に出かけた時のことを振り返る。その当時ほぼ無名だったスチュワートは、むかしスクリーンで見上げたマーク・ハミルとこうして共演できたことが「不思議な感じ」と話し、これを聞いたハミルも「素敵ですね」と答えている。
Source:Men’s Journal