映画『ハン・ソロ』はスター・ウォーズの「オキテ」を破る作品に!撮影監督がいち早く語る
映画『ハン・ソロ(仮題)』で撮影監督を務めるブラッドフォード・ヤング氏が、作品の構想やフィル・ロード&クリス・ミラー監督について語った。
ハリソン・フォード不在で若きハン・ソロの冒険を描く『ハン・ソロ』は、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』に次ぐ「スター・ウォーズ」のアナザー・ストーリーだ。ハン・ソロ役には新鋭アルデン・エーレンライク、ランド・カルリジアン役には『スパイダーマン ホームカミング』のドナルド・グローバーがキャスティングされている。
“奇妙な組み合わせ”から信頼関係へ
そもそも『ハン・ソロ』にフィル・ロード&クリス・ミラー監督、という人選自体が奇妙だった。『レゴ®ムービー』『くもりときどきミートボール』というファミリー向けの映画で高い評価を受けていたものの、彼らが『スター・ウォーズ』シリーズを手がける事態は映画ファンの多くが予想できなかっただろう。
さらに意外だったのは、撮影監督にブラッドフォード・ヤング氏が選ばれたことだ。これまで彼が撮影した作品には、『グローリー/明日への行進』や『完全なるチェックメイト』、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の新作『メッセージ』など重厚なドラマ性を押し出した映画が目立つ。方向性からすると、ヤング氏は『スター・ウォーズ』シリーズにもロード&ミラー監督にも“合わない”はずなのだ。ヤング氏自身、当初は人選の奇妙さを自覚していたという。しかし彼は両監督に出会って考えを改めたようだ。
「フィル・ロード&クリス・ミラー監督の経歴に騙されちゃいけない。ふたりを既存のイメージの中に押し込んじゃいけないよ。彼らにはビジョンがあるし、自分たちが求めるものをしっかり分かっている。ちゃんと企みを持っているし、それを隠さないんだ。すごく独特の考え方をするし、ふたりのコラボレーションは本当にユニークだよ。映画監督である彼らの仕事を尊敬してる」

しかしその一方で、ヤング氏は“初めての挑戦”に不安も隠していない。
「正直、僕自身の仕事や挑戦と、ふたりの仕事が幸福な融合を果たすかどうかはわからない。でも彼らは、早いうちから僕にも(作品について)ハッキリ理解させてくれたよ。本当に面白いストーリーと、僕もちゃんと共感できる撮影アイデアでね。いざ走り出したら、彼らが映画づくりについて同じ勉強をしてきたことがよくわかった。とりわけビジュアル・センスや、映画をどう作りたいかという点で、みんな同じ考えの持ち主なんだ」
映画『ハン・ソロ』はスター・ウォーズの「オキテ破り」
とはいえ撮影監督であるヤング氏は、フィル・ロード&クリス・ミラー監督が『スター・ウォーズ』シリーズを撮るという組み合わせを不思議にも感じているようである。
「あいつらはメチャクチャだよ、騙されちゃいけない(笑)。ふたりは作りたい映画を確実に作るための準備をしてるんだ。複雑で、多重構造で、カッコ良くて、ビジュアル的で、ドラマティックで、おかしくて、決して簡単じゃなくて、予想外の映画だよ。これまで仕事してきた監督と同様、ふたりと仕事ができることは光栄だね」
『ハン・ソロ』の脚本は、エピソード5・6と『フォースの覚醒』を執筆したローレンス・カスダン氏が手がけている。以前「笑って泣ける最高のストーリー」だとコメントされていたこともあり、実力派作家ならではの手堅い脚本か……と思いきや、どうやら一筋縄ではいかなさそうだ。
「フィルとクリスは、ユニークな視点やビジョンを作品に盛り込んでいるし、僕にも考えを求めてくる。きっと他の映画とは違う作品になるよ。ルーカス・フィルムにも、それを改めるように言ってくる人はいないしね。“私たちは皆さんを全力でサポートします。最高の形で手助けできると思います”って言うのさ。『ハン・ソロ』は『スター・ウォーズ』らしい作品になるだろうけど、きっとシリーズのオキテを破ることになると思う。すごく楽しみだ」
ヤング氏によると、ルーカス・フィルムは作品にクリエイターの発想や考えをたくさん詰め込んでほしいと考えているようだ。彼にはそのスタイルがすごく意外だったようで、「思ってたのと違う。すごく驚いたし励まされるよ」と語っている。
さて、『スター・ウォーズ』シリーズの名手による脚本を、当代きっての気鋭監督コンビはどう調理するつもりなのか? そして、そのどちらにも属していないヤング氏の撮影技術はどのような形で現れるのか……。
映画『ハン・ソロ(仮題)』は2018年5月25日米国公開予定。
source: http://collider.com/han-solo-movie-details-bradford-young/