トム・ハーディ、今後の俳優業に消極的な姿勢示す ― 「山を登りきった」「自分の人生を生きたい」

映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015)や『レヴェナント:蘇えりし者』(2015)などで知られるトム・ハーディが、今後の俳優業について消極的な意思を示している。
マーベル屈指のダークヒーローを初めて単独映画化する『ヴェノム』(2018年11月2日公開)や、アル・カポネ役を演じる『Fonzo(原題)』を控えるハーディは、これまで『裏切りのサーカス』(2009)や『ダークナイト ライジング』(2012)、『レジェンド 狂気の美学』(2015)、『ダンケルク』(2017)など多数の作品に出演。ハリウッドの超大作からインディペンデント映画まで、幅広いジャンルでその爪痕を残してきた。しかしそれゆえか、すでにハーディは「エベレストを登りきった」という感覚をおぼえているそうだ。

米Esquireのロング・インタビューにて、ハーディは今後のキャリアについてこう語っている。
「エベレストを登りきった、と思うんです。あんなとんでもない山を攻略するなんて奇跡ですよ。ましてよじ登ったなんて。もう一度戻って、またやり直したいと思います? それとも山を降りて、最高のビーチを探しましょうか?」
あえて言葉を補うなら、おそらくハーディには“現在が山の頂点”という感覚があるのだろう。もしも、仮にここから上がないのだとすれば、山を降りてもう一度登り直すのか、それとも別の場所に赴くのか……。
このインタビューの中で、ハーディは「プロデュースや脚本、監督をやりたい」とも語っている。『レジェンド 狂気の美学』で製作総指揮を務め、ドラマ「TABOO」(2017-)では主演・製作総指揮のほか脚本にも携わったことで、俳優以外の方向性で創作に関わる意欲を高めているようだ。しかしその一方で、ハーディはこのように言い切ってもいる。
「(熟練した)技術のどんなところに人は魅力を感じるんでしょうか? 今、それがわからなくて。もう十分だと思っています。身も蓋もないことを言えば、自分の人生を前向きに生きたいんですよ。」
2018年8月現在、ハーディはNetflix映画『War Party(原題)』や「TABOO」シーズン2の出演が決まっているほか、ドラマ版「クリスマス・キャロル」のプロデューサーを務めることが判明している。ひとまず『ヴェノム』の公開が待たれるばかりだが、映画ファンから絶大なる人気を集めるトム・ハーディは今後どこへ向かっていくのか。今回のインタビューでは今後の方針が明言されていないだけに、今後の動向や発言に注目したい。
トム・ハーディの最新作、映画『ヴェノム』は2018年11月2日(金)より全国ロードショー。
Source: Esquire
Eyecatch Image: Photo by Gage Skidmore