マーベルドラマ「ホークアイ」単独映画になる予定だった ─ ジェレミー・レナー、出演契約も結んでいた

『アベンジャーズ』シリーズでおなじみクリント・バートン/ホークアイを主人公とする、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のドラマシリーズ「ホークアイ(原題:Hawkeye)」が、もともと単独映画として企画されていたことがわかった。米Bloombergが、マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長への取材で明らかにした。
現在、ドラマ「ホークアイ」は、クリント・バートン/ホークアイが、同じく弓矢を持つ新ヒーローのケイト・ビショップに、“スーパーパワーを持たない者がいかにしてスーパーヒーローになるのか”を伝える物語になるとのこと。ディズニーの映像配信サービス「Disney+」では、同じくMCUの人気キャラクターを主人公とする「ロキ」や「ワンダヴィジョン」などが製作される。
2018年4月、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)のプレミアイベントが開催された際、ファイギ社長は、ロキ役のトム・ヒドルストン、スカーレット・ウィッチ役のエリザベス・オルセン、ヴィジョン役のポール・ベタニーらを招集し、自身のアイデアをプレゼンしたとのこと。彼らは揃って乗り気になったというが、それでも、ホークアイ役を演じてきたジェレミー・レナーへのプレゼンは緊張したと語っている。
なぜなら当時、ジェレミーはマーベル・スタジオとの間で、単独映画『ホークアイ』への出演契約をすでに済ませていたから。つまりファイギ社長のプレゼンは、映画の企画をドラマに変更したいという提案を持ちかけたのである。幸い、ジェレミーはこの変更を了承。「彼(ジェレミー)はすべて受け入れて、“やりましょう”と言ってくださいました」と振り返っている。

もっとも、本作について漏れ聞こえてくる情報を鑑みるに、企画を映画からドラマに切り替えたのは英断かもしれない。「ホークアイ」ではクリントからケイトへのバトンタッチが描かれるといわれているほか、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)に登場した闇の側面「ローニン」も掘り下げられ、さらに語られざるクリントの過去も描かれるというのである。これは間違いなく、長い時間を費やしてキャラクターを掘り下げられるドラマという形式にふさわしいといえそうだ。
「ホークアイ」の脚本・製作総指揮は「マッドメン」(2007-2015)のジョナサン・イグラが担当。役柄は不明だが、『バンブルビー』(2018)のヘイリー・スタインフェルドが出演交渉中と報じられている。ちなみに原案とみられているのは、マット・フラクションがライターを務めたコミックシリーズ『マイ・ライフ・アズ・ア・ウェポン』『リトル・ヒッツ』『L.A.ウーマン』『リオ・ブラボー』(邦訳版:小学館集英社プロダクション刊)だ。
ドラマ「ホークアイ(原題:Hawkeye)」は、ディズニーの映像配信サービス「Disney+」にて2021年秋に米国配信予定。
Source: Bloomberg