『ジョン・ウィック』監督チャド・スタエルスキ、リメイク版『ハイランダー』進捗語る ─ アクションの刷新やいかに

『ジョン・ウィック』シリーズなどで知られるチャド・スタエルスキ監督が手がけるファンタジー・アクション映画『ハイランダー 悪魔の戦士』(1986)のリメイク企画が進行中だ。スタエルスキによれば、現在は「重要な製作モード」に入っているのだという。
『ハイランダー 悪魔の戦士』は、首を斬られない限り死ぬことのない「不死の者」と呼ばれる戦士たちが“究極の宝”を巡って戦いを繰り広げるファンタジー・アクション。1980年代のニューヨークを舞台に、1500年頃から不死の者として闘ってきた古物商を営む主人公ナッシュの物語が描かれた。第1作以降、2007年の『ハイランダー ネクスト』まで計4作の続編が製作されている。また1992年から1998年までは、ドラマ版となる「暗黒の戦士 ハイランダー」が放送された。
このたび米Dicussing Filmのインタビューに登場したスタエルスキは、本企画の進捗を訊かれると「重要な製作モードに入っていますよ」と答えた。「脚本を微調整したり、執筆したり、あとはシークエンスや全体の構想を練ったりしています」。
「おそらくもっと直接会って進めていくことになりますけど、これで製作プロセスのペースが落ちることはありませんよ」とスタエルスキ。現在はリモートにて進行しているようだが、企画自体は精力的に進められている模様だ。
本企画は2008年よりLionsgate傘下の製作会社にて進められていたが、現在はスタエルスキと『デッドプール2』(2018)監督のデヴィッド・リーチの製作会社87eleven Action Designにて進行している。監督候補として『ワイルド・スピード』シリーズのジャスティン・リンや『スノーホワイト/氷の王国』(2016)セドリック・ニコラス=トロイヤンらが伝えられてきたが、2016年11月にスタエルスキの監督就任が報じられた。その際、スタエルスキ本人もオリジナル版の大ファンであることを明かしており、「興味深いキャラクターや神話的なテーマ、アクションセットを創造する機会としてこれ以上の財産は考えられない」とやる気を滲ませていた。
「全体の構想」を模索中だという本企画の詳細は未だ謎に包まれたまま。スタントマンとしての長いキャリアを持つスタエルスキ率いる87eleven Action Designは一流のスタント集団を擁しており、アクションに注目したいところだ。スタエルスキも本企画を「恐ろしいほど『ジョン・ウィック』に似ている」と自身の代表作を引き合いに出しながら語っている。
「素晴らしい神話なので、アクション・デザインへの挑戦が求められます。剣術を500年も磨いている奴って、どんなだろう?私は心底スタントマンの人間なんです。銃撃戦や剣術を刷新したかったら、どうすれば良いだろう?それが私たちが今いるところ。『ハイランダー』の1作目が大好きでしたし、最高の機会だと思います。」
本企画は映画となるのか、あるいはドラマとなるのかは定かでない。2018年12月の時点でスタエルスキは「短い形式であろうと長い形式であろうと、ベストな方法で探求できる、1シリーズ以上のものとなるようなやり方で作っていきたい」と話しており、むしろシリーズ化を検討しているようだ。
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Source: Dicussing Film, THR, Collider, Entertainment Weekly