『スパイダーマン』トム・ホランド、大工になっていたかも ─ 少年時代、大工学校に送り込まれるも卒業せず

世界の孫、もしかすると世界の大工になっていたかもしれない。マーベル・シネマティック・ユニバースのスパイダーマン役で知られる俳優トム・ホランドの母親は、かつて、トムを俳優ではなく大工の道に進ませようとしていたというのだ。
米国のテレビ番組「ジミー・キンメル・ライブ!」に出演したトムは、自身の映画デビュー作『インポッシブル』(2012)撮影当時の年齢を尋ねられて「13歳とか、14歳だったと思います」とコメント。「生活のために別の仕事を考えたことは?」と問われると、少し考えたのち、「僕はありません。だけど両親にはありますよ」と笑った。
「僕がキャリアの中で、子どもを演じるには年を取ってるし、ティーンを演じるには幼すぎる、そういう時期を過ごしていた時です。僕は成長するのに時間がかかったので、母が、僕を大工の学校に送ることを決めたんですよ。荷物をまとめて、僕と一緒にウェールズのカーディフに送って。そこで女の人から部屋を1部屋借りて、彼女の息子と8週間くらい部屋をシェアしました。」
当時、トム自身は映画に出演したばかりで、自分としては前向きな状態だったという。しかしトムの母親はそのように考えていなかったようで、そのためにトムは大工になるための勉強を積み、資格を得ようとしていたのだとか。
「だけど、そこがスゴかったのは、人生を変えようとしている人たちのためのコースだったことなんです。だから前科のある人とか、乱暴な人もたくさんいて、そういう人たちが話をしてて。だけど僕なんか、“セットで自分のコーヒーが冷めててさ、あれはキツかったなあ!”とか、その程度ですから。だから卒業はしなかったんですけどね。」
もっとも、トムは大工としての技術はあると自称している。「母の家族はみんな大工で、僕が小さい頃に、おじいちゃんが教えてくれたんです。だから母のキッチンテーブルを作ったし、キッチンの小さいキャビネットも作ったし、ドアも直したことありますよ」。ちなみにトムが作ったテーブルは、作ってから10年ほど経った今も健在なのだそう。「まだ使えますよ。ちょっとしなってますけど、食事できます」。
いまやスパイダーマンをはじめ、数々の映画に出演し、世界的な人気を得ているトムにも、思わぬ人生の選択肢があったということだ。もしも当時、トムが大工になるという道に本腰を入れていたとしたら、今のスパイダーマンもありえなかったことになる。その一方で、こうした経験を積んだトムならば、きっと大工役を演じさせても説得力あふれる最高の芝居を見せてくれるはず。いつか、トムが工具を自在に操る姿をスクリーンで見られる日が…来る……?
Source: Jimmy Kimmel Live!