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「70年代の黒人女性を代表」 ─ 『ビール・ストリートの恋人たち』オスカー最有力候補レジーナ・キング、母親役を語る

ビール・ストリートの恋人たち
(c)2018 ANNAPURNA PICTURES, LLC. All Rights Reserved

アカデミー賞®作品賞受賞『ムーンライト』(2016)のバリー・ジェンキンス監督による最新作、映画『ビール・ストリートの恋人たち』が2019年2月22日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国の映画館で公開される。

このたび、本作で第76回ゴールデン・グローブ賞の助演女優賞を受賞し、アカデミー賞助演女優賞の大本命と目されるレジーナ・キングのインタビュー映像が到着した。

レジーナが演じるのは、19歳という若さで幼馴染の恋人ファニーとの間に子供を授かった主人公ティッシュの母親シャロン。娘のため、また産まれてくる新しい命のため、無実の罪で投獄されたファニーの真実を晴らそうと奔走する人物だ。温かい母親としてのまなざしと、ティッシュ&ファニーを守るべく行動を起こす力強さを併せ持った演技には世界中から絶賛の声が集まっている。

私生活で息子との時間を大切にするため、一時期レジーナは映画からドラマへと活躍の場を移すなど、本人も芯の強い母親の顔を持つ。演じたシャロンという役柄について、「1970年代初めの多くの黒人女性を代表していると思います。私の叔母や母、祖母を思い出させる部分があるんです」と自身のルーツを重ね合わせた。

「シャロンはとても強い女性。歌手だったから高校以降の教育は受けていないと思います。歌手として道を切り開こうとしながら、多くの人々と同じようにうまくいかなかった。そして旦那であるジョーゼフと出会ったんです。二人は恋に落ち、夫は立派な仕事をしているけど、彼女はさまざまな仕事をして家計を助けているんです。それにお互い愛し合っている、幸せな家族ですよ。」

ビール・ストリートの恋人たち
(c)2018 ANNAPURNA PICTURES, LLC. All Rights Reserved

また娘であるティッシュと恋人ファニーについては「愛する人が無実の罪で逮捕され、娘は傷つき、つらい経験をしている。ティッシュは若いけれど、黒人男性は一度刑務所に入ると出てこられないとわかっているんです」と語る。「シャロンは多くの経験をして、ストレスが母体に悪影響だとも知っている。だから自分の強さを全面に出して行動し、必死に娘を守ろうとするんですよ。シャロンが娘をどれだけ愛し受け入れているのか、娘は何も間違っていないと伝えてるんです。命をつなぐためにね」。

レジーナにとって、バリー・ジェンキンス監督との仕事は非常に刺激的だったようだ。ジェームズ・ボールドウィンによる原作小説を活かす形で監督が自ら執筆した脚本をレジーナは賞賛する。

「どのセリフを小説から直接抜き出すのか、一語一句使うのかを取捨選択する。どの場面を長めに広げて展開させるのか、どの場面を映画の中では省くのかを決めていく。脚本と原作を比べると、とても似ていて驚かされるんですよ。面白いことに、衣装や髪の毛や化粧について話していると、それが原作に書かれていたものか、脚本だったのかで混乱するんです。彼(監督)の脚本は、今までに見たことのないほど素晴らしい出来でしたね。」

レジーナ・キング プロフィール

ビール・ストリートの恋人たち
(c)2018 ANNAPURNA PICTURES, LLC. All Rights Reserved

1971年1月15日、アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルス出身。TV作品でキャリアをスタートさせる。TVシリーズ「アメリカン・クライム」(2015-2017)で、2015年・2016年のエミー賞リミテッドシリーズ/テレビムービー部門助演女優賞を受賞。さらに「運命の7秒」(2018)で同賞の主演女優賞受賞を果たしている。その他の主な出演作に、映画『ザ・エージェント』(1996)や『エネミー・オブ・アメリカ』(1998)、『マイティ・ジョー』(1998)、『Ray/レイ』(2004)、TVシリーズ「サウスランド」(2009-2013)などがある。

『ビール・ストリートの恋人たち』

1970年代、ニューヨーク。幼い頃から共に育ってきた、19歳の女性ティッシュと22歳の恋人ファニーは強い絆で結ばれていた。互いに運命の相手を見出し、幸せな日々を送っていたある日、ファニーが無実の罪で逮捕されてしまう。二人の愛を守るため、ティッシュとその家族はファニーを助け出そうと奔走するが、そこには様々な困難が待ち受けていた……。

ビール・ストリートの恋人たち
(c)2018 ANNAPURNA PICTURES, LLC. All Rights Reserved.

主人公ティッシュ&ファニーを演じるのは、オーディションで抜擢された新人女優キキ・レインと、『栄光のランナー/1936ベルリン』(2016)で主演を務めたステファン・ジェームス。ティッシュの母親を演じたレジーナ・キングには、アカデミー賞有力候補との声も挙がっている。
そのほか『グローリー 明日への行進』(2014)のコールマン・ドミンゴ、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)のディエゴ・ルナ、『デッドプール』(2016)のエド・スクライン、『ゴジラ vs キングコング(邦題未定、原題:Godzilla vs Kong)』のブライアン・タイリー・ヘンリー、『イコライザー2』(2018)のペドロ・パスカルらが出演した。

映画『ビール・ストリートの恋人たち』は2019年2月22日(金)全国ロードショー

『ビール・ストリートの恋人たち』公式サイト:http://longride.jp/bealestreet/

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THE RIVER編集部THE RIVER

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