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『インディ・ジョーンズ5』スティーブン・スピルバーグが監督離脱 ─ 後任者に『フォードvsフェラーリ』ジェームズ・マンゴールドが交渉中

スティーブン・スピルバーグ ジェームズ・マンゴールド
[左]Photo by Dick Thomas Johnson https://www.flickr.com/photos/31029865@N06/38500927511/ [右]Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/36150879236/ Remixed by THE RIVER

ハリソン・フォード主演、大ヒット冒険映画シリーズ『インディ・ジョーンズ』第5作(タイトル未定)からスティーブン・スピルバーグが監督を離脱したことがわかった。後任者として、『LOGAN/ローガン』(2017)『フォードvsフェラーリ』のジェームズ・マンゴールド監督が交渉に入っているという。米Varietyほか複数のメディアが伝えている。

報道によれば、スピルバーグの降板は本人の意志によるもの。新たな世代に引き継ぐことで物語に新しい視点を取り入れられる、シリーズを前進させられるとの理由から、監督の座を退くことを自ら決断したという。ただし、スピルバーグはプロデューサーとして今後も企画に残留する。マンゴールド監督は交渉の初期段階にあり、いまだ具体的な契約は結ばれていない。

スピルバーグ以外の映画監督が『インディ・ジョーンズ』を手がけるのは、1981年の第1作『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』以来39年間の歴史で今回が初めて。本作はリブート作ではなく正統な続編であり、ハリソン・フォードがインディアナ・ジョーンズを演じる最終作とされるが、ここにきてシリーズは新たな方向へ舵を切ることになった。なお、ハリソンは変わらず主演を務める予定だ。

『インディ・ジョーンズ』第5作では、おなじみインディアナ・ジョーンズが再び世界を股にかけた冒険を繰り広げるとされ、ハリソンいわく「新たな展開、関係性が登場するでしょう。彼の人生の一部に決着がつく」とのこと。脚本には、前作『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』(2008)のデヴィッド・コープ、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』(2018)のジョナサン・カスダンが参加している。

本作は2020年内に撮影が開始される予定だが、ハリソンは2020年2月中旬の取材やテレビ番組にて「約2か月後にも始める」「夏の後半にも始められれば」と食い違った発言に及んでおり、撮影時期は断定できない状況。英Hey U Guysの取材では「スケジュールや脚本の問題がまだ残っている」とも述べられていたが、これが監督交代に関係するものかどうかは分かっていない。

『17歳のカルテ』(1999)や『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』(2005)などで知られるジェームズ・マンゴールドは、硬派なストーリーテリングと演出で知られるかたわら、『ナイト&デイ』(2010)や『ウルヴァリン: SAMURAI』(2013)、『LOGAN/ローガン』など大作の経験も豊富。20世紀スタジオ(旧・20世紀フォックス)より配給された『フォードvsフェラーリ』も興行・批評の両面で優れた成果を収めており、『インディ・ジョーンズ』を手がける親会社ディズニーの信頼も厚いとみられる。

なおマンゴールドは、ティモシー・シャラメ主演によるボブ・ディランの伝記映画『Going Electric(仮題)』と、マット・デイモン主演で同名の警察小説を映画化する『ダ・フォース(原題:The Force)』を控えている。『インディ・ジョーンズ』への就任が決まった場合、どの作品が最初に動き出すかも重要なポイントだ。ただし前者はサーチライト・ピクチャーズ、後者は20世紀スタジオ製作とあって、いずれもディズニーが統括する企画であることには留意しておきたい。

映画『インディ・ジョーンズ』第5作(タイトル未定)は2021年7月9日に米国公開予定。

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Sources: Variety, The Hollywood Reporter, Hey U Guys

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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