イライジャ・ウッド、ドラマ版「ロード・オブ・ザ・リング」のタイトルに疑問「誤解を招いてしまう」

映画『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズで主演を務めたイライジャ・ウッドが、新たに作られるドラマ版「ロード・オブ・ザ・リング(原題:Lord of the Rings)」のタイトルに対して、疑問を呈している。
ドラマ版の舞台は、J・R・R・トールキンによる原作小説『指輪物語』やピーター・ジャクソン監督による映画版『ロード・オブ・ザ・リング』『ホビット』の舞台である“第三紀”から遡った“第二紀”。いわば、これまで語られてきた物語の前日譚が描かれ、数千年前の世界がストーリーの起点となる。
映画版とドラマ版における時代設定の違いから、主人公フロド役を演じたイライジャは、ドラマ版のタイトルに疑問を持っている模様。タイトルについて、「『ロード・オブ・ザ・リング』とだけ短く呼ばれているのはおかしいと思うんです。だって『ロード・オブ・ザ・リング』ではないんですから」と、英Empireに語っているのだ。
「ドラマの舞台は、第二期の中つ国ですよね。この作品で行われようとしていることには興味をそそられますが、それを『ロード・オブ・ザ・リング』と呼ぶのは、若干誤解を招いてしまうのではないでしょうか。僕の理解では、今作で扱われている内容は、(映画)『ロード・オブ・ザ・リング』で登場するキャラクターたちが存在するずっと昔のものなんです。シルマリルリオンの時代に近いんじゃないでしょうか。オタクっぽくなっちゃってますけど、これは中つ国の第二期ですからね。」
既報によれば、ドラマ版には新旧のキャラクターが姿を見せるといい、『指輪物語』『ロード・オブ・ザ・リング』の冥王サウロンが再登場することも示唆されている。この意味では、既存シリーズとの繋がりが絶たれたわけではなく、同じタイトルを選んだ製作側の意図も理解できなくはない。その一方で、イライジャの主張も、タイトルが同じことで招きうる作品の時代設定に関する誤解を、未然に防ぐという意味では一理ある。
ちなみに、『ロード・オブ・ザ・リング』と同じ壮大な叙事が描かれるドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」(2011-2019)の前日譚ドラマでは、「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン(原題:House of the Dragon)」というタイトルが付けられている。こちらに関しては、「ゲーム・オブ・スローンズ」の世界観を共通させながらもタイトルにその跡形がない、いわば真逆の例と言えよう。
Source: Joblo