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誰?いやいやアナタ、MARVEL×功夫=『知らなくても大好物』でしょ?70年代NYを象徴するヒーロー、アイアンフィストとは

快進撃を続けるNetflixオリジナルドラマ、「デアデビル」「ジェシカ・ジョーンズ」に、先日配信開始した「ルーク・ケイジ」。ご覧になられてますか。「デアデビル」は面白かったけど、マスクヒーローが好きな筆者からすると「ルーク・ケイジ」はアレです。なんかパワーマン時代をすっかりなかったことにするかのような、いまどきのヒップホップスター然としたルックに、かなりもっさりしたアクション時の動き。ちょっと「これじゃないな」感があります。

http://www.blackfilm.com/read/2013/11/marvels-daredevil-jessica-jones-luke-cage-and-iron-fist-series-headed-to-netflix/
http://www.blackfilm.com/read/2013/11/marvels-daredevil-jessica-jones-luke-cage-and-iron-fist-series-headed-to-netflix/

頭にはめてた変な輪っかはどうしたのさ。俺はあのファンキーな出で立ちこそ好きだったのに。それにあれでしょ?ルークって「ジェシカ・ジョーンズ」と結婚して子供作るんだよね?リア充ヒーローか、けっ!お幸せに!
そんなわけで「ルーク・ケイジ」には今一つ乗れない筆者ですが、その次が!ね?超楽しみですよね?ルークの親友であり、デアデビル、ジェシカを含めたディフェンダーズの一員、2017年に配信開始されるNetflixのオリジナルMarvelドラマシリーズ四作目。Marvelが誇るカンフーマスター、アイアンフィストを改めてご紹介します。

アイアンフィストとは

アイアンフィスト
http://hero.wikia.com/wiki/The_Immortal_Iron_Fist

どうですか、このルック。変質者みたい?修行が、いや功夫が足りませんな。
冗談はさておき、アメコミヒーローって不思議なものでどれだけ奇抜な恰好をしていても、見慣れると格好良いとしかみえなくなります。アメコミ脳と言われそうですが、この「見慣れるとアリになる」感覚、きっと戦国時代の「かぶき者」ってこういうことだったのかなあ、なんて思う訳です。
そんなわけでアイアンフィスト、黄色い覆面、グリーンのトラックスーツ、激しく立てた襟と胸元から除くドラゴン形の痣、アメコミヒーローとして夜道で会ったら逃げ出すレベル…じゃなかった、かなり理想的なオンリーワンスタイルをしていると思います。Netflixの予告ティーザー映像にはまだ、アイアンフィストのコスチューム姿は登場していません。デアデビル見る限り大丈夫だと思いますが、製作陣には日和ったようなコスチュームの現代的アレンジをせず、できるだけ原作に忠実なデザインをお願いしたいところです。

オリジン

アイアンフィストのオリジンをさらっとおさらいしておきます。アイアンフィスト、本名ダニエル・ランド《愛称ダニー)は、アメリカ人。裕福な実業家の父、ウェンデルとその妻ヘザーの間に生まれました。少年時代、10年に一度この世に顕現するという伝説の都市、崑崙を探すため、両親と、父の親友で共同経営者ミーチャムの4人でチベットの奥地へ赴きます。しかし、事故や、ミーチャムの裏切り、狼の襲撃などで、ただ一人ダニーのみが崑崙に辿り着きます。そこで10年間修行を積み、数々の試練を乗り越え功夫を身につけたダニー。師のユー・チーの与えた最後の試練、不死龍シャウラオとの戦いにも勝利し、ドラゴンの力が宿った拳と、アイアンフィストの称号を手に入れます。なんとなくバットマンやDr.ストレンジにも似た出自ですが、「ドラゴン」「功夫」というのがアイアンフィストのオリジナリティですね。こうして地元ニューヨークに戻ったダニー改めアイアンフィストは、表の顔は父親譲りの実業家、裏の顔は鉄の拳を持つクライムファイターとして、街を守護するべくヒーロー活動に日夜励んでいるというわけです。

アイアンフィストがこの世に誕生したのは1974年。初出はマーベルプレミア15号です。70年代のニューヨークは史上最悪「どん底の時代」と呼ばれベトナム戦争に端を発する不況がアメリカ全土を覆い、ニューヨークでも金融危機、貧困街の拡大、麻薬の蔓延などを禍根として、現在では考えられないほど治安が悪化していました。1961年生まれの先輩スパイダーマンをはじめとして、ニューヨークを守るマーベルヒーローがやたら多い印象があるのには、こういった厳しい現実の世情を反映していたという事情があるわけです。
当時のポップカルチャーに目を向けると、トピックスとして香港カンフーアクション映画が香港のみならず世界的な人気を博していました。その契機となったブルース・リーの人気絶頂時の急逝が1973年です。日本人には下手すりゃポッと出に見えてしまうかもしれないアイアンフィストにも、こういった確かな背骨、バックボーンがあるわけです。

http://marvel.wikia.com/wiki/Power_Man_and_Iron_Fist_Vol_1_83
http://marvel.wikia.com/wiki/Power_Man_and_Iron_Fist_Vol_1_83

また、時を同じく、70年代のアメリカのポップカルチャーを席巻していた、ブラックスプロイテーション映画、ポン引きやギャングなどステレオタイプな黒人の描き方で後に物議を醸してしまったジャンル(黒いジャガーなどが有名ですね)ですが、前述のパワーマンことルーク・ケイジは、そのブラックスプロイテーション映画の人気を受けて誕生したヒーローです。アイアンフィストとパワーマンは「ヒーローズフォーハイアー」というコンビを結成、親友同士という設定。二人共、70年代のアメリカ文化を鏡のように映したキャラクターであるわけです。

Writer

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アクトンボーイ

1977年生まれ。スターウォーズと同い歳。集めまくったアメトイを死んだ時に一緒に燃やすと嫁に宣告され、1日でもいいから奴より長く生きたいと願う今日この頃。

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