『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』快挙、“R指定ホラー”史上No.1の大ヒットに!次なるライバルは『シックス・センス』

スティーヴン・キングの傑作ホラー小説を映画化した、映画『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』が米国公開後およそ2週間で巨大な業績を打ち立てた。
映画史に残るホラー作品『エクソシスト』(1973)を抜き、いよいよ“R指定ホラー”として史上最高の米国興行収入を記録するというのである。
本作『IT/イット』は米国公開以前からヒットが予想されていたものの、いざ蓋を開ければ当初の予想をはるかに上回る大ヒットとなっていた。米Box Office Mojoによると、2017年9月17日(現地時間)には公開後2度目の週末にして興収2億1,881万ドルを突破、『エクソシスト』がこれまでに稼いだ2億3,290万ドルを突破するまで“あと数日”とみられていたのだ(インフレの影響は考慮しない)。
こうしたなか、米Deadlineは『IT/イット』が9月21日(現地時間)をもって『エクソシスト』の記録を突破すると報じている。まさに破竹の勢いで、本作はあっさりと“R指定ホラー”史上No.1の米国興収記録を達成するわけだ。すると次に狙うべきは、いうまでもなく“ホラー史上No.1”の座であろう。

次なるライバルは『シックス・センス』
ところでDeadlineによれば、米ワーナー・ブラザースは『エクソシスト』を超えた時点で“ホラー映画史上No.1”の記録だと主張しているという。しかし同誌が記しているように、その主張には“純粋な”ホラー映画という但し書きが必要だ。なぜなら『IT/イット』の上には、『シックス・センス』(1999)の2億9,300万ドル、『ジョーズ』(1975)の2億6,000万ドル、そして『アイ・アム・レジェンド』(2007)の2億5,640万ドルという強者がまだ控えているからである。
ところが米ワーナーはこれら3作品について、『シックス・センス』はサスペンス・ドラマ、『ジョーズ』はアクション・サスペンス、『アイ・アム・レジェンド』はSFファンタジーの要素を“ホラーに混ぜ合わせた”ものだと解釈しているという。したがって『IT/イット』は純粋なホラーとして史上最高……というわけだが、ちょっと待ってほしい。それならば『IT/イット』は青春ホラーではないか?
いずれにせよ『シックス・センス』の2億9,300万ドルを突破すれば、『IT/イット』はなんの但し書きもなく“ホラー史上No.1”の座を手にすることになる。しかもDeadlineは9月24日(現地時間)には米国興収が2億7,000万ドルに迫ると見込んでおり、『シックス・センス』超えは十分射程に入っている状況だ。米ハリウッド・レポーター誌は最終的に3億ドルを超えると予想していたが、すでに3億ドルの突破はそう遠くないようにも思われる。
ちなみに全世界興行収入の数値をみると、『エクソシスト』は4億4,130万ドル、『シックス・センス』は6億7,280万ドルだ。これに対して、9月20日(現地時間)時点で『IT/イット』の世界興収は4億430万ドルである。おそらく『エクソシスト』超えは間違いないとみられるが、『シックス・センス』にどこまで近づくことができるのか。日本での成績も含めて、今後の動向に引き続き注目していきたいところだ。
映画『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』は2017年11月3日より全国ロードショー。
Sources: http://deadline.com/2017/09/it-biggest-horror-pic-ever-domestic-box-office-annabelle-creation-100-million-1202173653/
http://www.cbr.com/it-highest-grossing-horror-film/
http://www.boxofficemojo.com/movies/?id=it.htm
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