『スター・ウォーズ』幻のエピソード9、『Duel of the Fates』のタイトルは本物だったとコリン・トレボロウ前監督が認める

『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の前監督に任命されていたコリン・トレボロウ監督による「幻のエピソード9」にまつわる噂は、どうやら事実だったらしい。トレボロウがTwitter上で認めた。
スカイウォーカー・サーガ完結作として2019年12月に公開された『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』は、『フォースの覚醒』J・J・エイブラムス監督によって完成したが、エイブラムス就任以前にはドタバタ降板劇を経ていた。当初は『ジュラシック・ワールド』シリーズのコリン・トレボロウが監督に抜擢されていたものの、2017年9月に突如降板。ルーカスフィルムは、「プロジェクトに対するビジョンが異なる」ことをその理由として発表していた。
このピンチヒッターとして再登板したのがJ・J・エイブラムスだった。エイブラムスは共同脚本クリス・テリオと共に新たな脚本を急ピッチで書き上げ、当初の公開予定から約7ヶ月の延期を経ながらも、なんとか完結作を世に送り届けていたのだ。『スカイウォーカーの夜明け』はトレボロウを「原案」としてクレジットしており、エイブラムスはトレボロウのアイデアを部分的に使っていたという。
ところが、『スカイウォーカーの夜明け』世界公開からひと月が経ったころ、コリン・トレボロウ時に検討されていたものとされるコンセプトアートやあらすじがインターネット上に流出。情報によると、トレボロウ版のエピソード9は、その副題を『Duel of the Fates』としていたという。
この時点までは、あくまでもネット出自の真偽不明情報とされていた『Duel of the Fates』だったが、どうやらそのタイトルやコンセプトアートは本物だったらしい。『スカイウォーカーの夜明け』とは全く異なる様子が描かれたコンセプトアートと共に、ファンから「これは本物なんですか?」とTwitter上で尋ねられたトレボロウが、「そう、これは『Duel of the Fates』のものだね」と認めたのだ。
Yes, this is from Duel of the Fates. But I’d never kill R2…he just took a bad hit. Happens to all of us. https://t.co/ekGMRUdV2g
— Colin Trevorrow (@colintrevorrow) 2020年1月24日
トレボロウが本物であると示唆したコンセプトアートからも分かるように、当初構想されていたエピソード9は、『スカイウォーカーの夜明け』とは完全に別の展開が用意されていたようだ。『新たなる希望』を彷彿させるかのように、白い衣装に身を包んだレイアがBB-8に何かを託しており、レイはジャクー時代から愛用するクォータースタッフ(棒)に着想を得たダブル・ブレードのライトセーバーを携えている。C-3POは負傷したR2-D2に身を寄せているが、トレボロウいわく「R2は殺してないよ…打ちどころが悪かっただけ。僕らにも起こることだよね」とのこと。ダース・ベイダーの幻影と対峙するカイロ・レンのシルエットは、まるで『帝国の逆襲』(1980)のルーク対ベイダーを思わせるよう。
言わずもがな『Duel of the Fates』とは、『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』(1999)で、クワイ=ガン・ジンとオビ=ワン・ケノービ対ダース・モールの戦闘シーンに採用された、ファンの間でも特に人気の高い名曲のタイトルを踏襲したものだ。この楽曲には「運命の戦い」という邦タイトルがあるから、もしも『Star Wars:Duel of the Fates』として公開されていたら、邦題は『スター・ウォーズ/運命の戦い』となっていたのかもしれない。
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