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『ゴリラのアイヴァン』記者会見全文 ─ アンジェリーナ・ジョリーらキャストと監督が語るウラ話

ゴリラのアイヴァン
『ゴリラのアイヴァン』9月11日(金)よりディズニープラスで独占公開 © 2020 Disney

──アンジェリーナ、あなたは今作で声の演技だけでなく、エグゼクティブ・プロデューサーも務めています。そこまで深くかかわりたいと思ったのは、なぜですか?

アンジェリーナ・ジョリー:わが子のひとりが原作を読んで気に入って、ほかの子も読んで、私たちは、どうしてこれが特別なのか、話し合ったんです。なぜこれがこんなに自分たちの心に響くのかと。それで、この映画化の話がどこで進んでいるのか、製作はどんな状況にあるのかを、私は自分から探ったんです。自分もかかわりたいと思って。早期の段階の脚本も見せてもらった。それらを読んで、マイクはとてもすばらしい仕事をしたと思いました。彼は、これを、明るくて楽しい、子供向きのアクションにしたの。もっとシンプルな話にもした。こうあるべきだと感じられる映画にしてくれたんですよ。この話は重いテーマを扱う。でも、チャーミングで、息吹を感じられる、楽しい映画でもある。シリアスな話だけれども、パッケージはそう見えない。マイク、ディズニー、それにかかわったほかの人たちは、みんな、そうでなければいけないと理解していたんです。

私はこの映画に深くかかわりたかった。大事なメッセージをもつ話だと思うから。この映画が、若い世代だけでなく、大人たちにも喜ばれる映画に仕上がったことを、本当に嬉しく思います。若い世代の人たちは、今、世界で何が起こっているかを、とてもよく知っている。動物たち、自然の生態、コンゴ、ゴリラ、ゾウなどに何が起こっているのかを。そして彼らはそのことに怒っている。動物をどう扱うべきなのかについて、はっきり物言いをしたいと。捕獲するならどうするべきなのか。密猟はもちろん反対。この映画は、彼らの言葉を代表するものなのです。アイヴァンのキャラクターが、それを象徴するんです。(この映画を通じて)自分たちの行動で何かが変わるというのを見られるのは、とてもパワフルだと思います。

──そのことについて監督にもお聞きしたいと思います。檻に入れられた動物の話でありながら楽しいものにするというのは、かなり難しかったのではないでしょうか?製作をする上で、これだけは避けようと思ったことは、何かありましたか?

──そのことについて監督にもお聞きしたいと思います。檻に入れられた動物の話でありながら楽しいものにするというのは、かなり難しかったのではないでしょうか?製作をする上で、これだけは避けようと思ったことは、何かありましたか?

テア・シャーロック(監督):ええ、そこは最初からすごく難しい課題でした。ドキュメンタリーみたいにしないことは大事だった。実在のアイヴァンについてのドキュメンタリーは、すでに作られているのだしね。それに、この映画は、ほかでもないディズニーで製作される。つまり、ディズニーらしいトーンでやる必要があったんです。私、マイク、デザイナーのモリー・ヒューズは、最初からずっと、見た目にも、ストーリー的にも、正しいトーンにするように、すごく注意しました。たとえば柵がどれくらい大きいかなどについてもそう。カメラが向けられた時、どう感じるかはすごく大事。それはショットひとつひとつでも意識しています。編集でもね。柵が全然見えないショットもあるし、柵を入れて、(アイヴァンが)閉じ込められているんだということを思い出させるようにしたショットもある。映画全体の80%のシーンで主人公が檻の中にいるというのは、作り手にとって、かなり難しい状況なんですよ。

ゴリラのアイヴァン
『ゴリラのアイヴァン』9月11日(金)よりディズニープラスで独占公開 © 2020 Disney

そして、アイヴァンには夢がある。ステラから与えてもらった、ここから出たいという新たな夢があるということは、この映画でとても大切な部分。それもあって、私たちは、映画の中で緑色をほとんど使わないことにしたんです。逆に、アイヴァンが子供時代を思い出すフラッシュバックのシーンでは、緑がたっぷり出てくる。最後のシーンもね。それ以外のシーンでは、デザイナーも、衣装デザイナーも、できるかぎり緑色を避けている。それに、じっくり見ていただけたらわかるけれども、「出口」の表示は緑。それは良いシンボルではないかと思って、考えてやったことなんですよ。

アンジェリーナ・ジョリー:それは興味深いですね。インパクトがある。考えなかったけれども、それはとてもパワフルな選択ですね。

──ダニー、ボブというキャラクターにどれくらい自分自身を入れましたか?

ダニー・デヴィート:まずは、この映画を作るのはとても楽しい体験だったと言わせてほしい。ここにいるみなさんとのお仕事は最高でしたよ。マイク、テア、それにほかのキャラクターの声を担当されたみなさん。僕はあの犬の声を担当したので、サムやヘレン、ほかの人たちと一緒にやれる機会があった。このキャラクターには、自分自身をたっぷり投入しましたよ。ボブは、友達がほしいと思っている。兄みたいな存在がほしいと、彼はずっと思ってきたんですね。自分より年上かどうかはわからないけれども、アイヴァンは、自分より大きい。それに、柔らかいところで寝たいともずっと思ってきた。アイヴァンのお腹はとても柔らかい。今もつい想像しちゃうよ。ピザを食べて、その後、柔らかいお腹の上で寝られたらいいなと。

チャカ・カーン:そう聞いただけで眠くなってきちゃった(笑)。

ゴリラのアイヴァン
『ゴリラのアイヴァン』9月11日(金)よりディズニープラスで独占公開 © 2020 Disney

テア・シャーロック(監督):ここで、みなさんにあらためてありがとうと言わせてください。もちろん、本来ならば、舞台の上にみんなで一緒に立って、マイクを回しているはずだったんですよね。映画(プレミア)を見に来てくれた人たちに、「ようこそ」と言いつつね。

残念なことに、今作を映画館でかけることは、できなくなってしまった。でも、幸運にも、私たちには、Disney+という選択肢があり、その手段を通じて人々に作品を見てもらえることになった。とにかく、みなさんがこの映画のためにしてくださったことには、心から感謝しています。今、ここでみんなが揃うことができたのは、とても素敵。こういう機会はこれまでなかったもの。これまでは、みなさんとばらばらに、ちょっとずつ時間を費やす感じで、みんな一緒というのはこれが初めて。だから、とても嬉しい。みんな、本当にありがとう。みなさんがこの映画のためにやってくれたことは、本当に全部、最高でした。この映画を、私は心から誇りに思っています。

ディズニー最新映画『ゴリラのアイヴァン』は2020年9月11日(金)よりDinsey+で独占公開。

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THE RIVER編集部THE RIVER

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