『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』本編から大きな要素が削除されたことが判明 ― 監督「必要ないと思った」

マーベル・シネマティック・ユニバース作品、映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の本編から、とある一大要素が削除されていたことが判明した。英GamesRadar+にて、アンソニー・ルッソ監督が明かしている。
この記事には、映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のネタバレと捉えうる内容が含まれています。
https://www.youtube.com/watch?v=ET87HGsLEOk
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サノスの背景、本編から削除されていた
このたび『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』本編から削除されたことが明らかになったのは、ヴィランとして登場する闇の帝王サノスの背景だ。なぜ彼は6つのインフィニティ・ストーンを手に入れ、宇宙の半分を消滅させようとするのか? その具体的な動機が劇中で事細やかに描かれることはないのかもしれない。
アンソニー・ルッソ監督は、決断の理由をこのように明かしている。
「サノスのバックストーリーを見せようと考えていたんです。けれども最終的に、この映画には必要ないと思いました。」
なお以前から語られているように、それでも『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は「サノスの視点で語られる」ストーリーになるという。したがって、その背景が具体的に描かれることこそなくとも、インフィニティ・ストーンを求めて行動するサノスの様子から伝わってくるものはありそうだ。
ところがマーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長は、以前、米Entertainment Weekly誌にてサノスの“動機”をはっきりと説明していた。
「サノスはタイタンという星の生まれですが、そこにはもう人が住んでいません。[中略]惑星(タイタン)と、そこにいる全員が滅んでしまったんです。彼は、こんなことは二度と起こさないと誓います。そして、この宇宙が滅亡に向かっているんだと考えるんですね。生命が際限なく広がっていくことは宇宙を滅ぼし、生命を奪うことになると。」
すなわちサノスは、宇宙の半分を守るため、そのもう半分を滅ぼそうとするのだ。その狂気について、サノス役のジョシュ・ブローリンは「タイタン人の見た目は全員よく似ていますが、サノスは醜い姿で生まれてきた。(タイタンで)目立っていた、異様だった、奇妙だったんですね。それが狂気を生んだんです」とも述べていたのである。
ひとつだけ気になるのは、ケヴィン社長がなぜインタビューでサノスの背景を詳しく語ったのか、ということだ。本編からカットされることを知った上であえて説明していたのか、それともそのような意図はなかったのか……。Entertainment Weekly誌による社長へのインタビューと、GamesRadar+による監督へのインタビューの時期が定かでないこと、また「サノスのバックストーリーを使用しない」という判断がいつ下されたのかがわからないため、これ以上の推測は難しい。
ともあれ間違いないのは、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』でサノスのバックストーリーが具体的に描かれないこと、しかし構想段階ではその背景がきちんと準備されていたということだ。動機がきちんと描かれれば、史上最凶のヴィランに共感できるという複雑さが生まれていたかもしれないわけだが、さて、監督による決断の真意やいかに?
映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は2018年4月27日より全国ロードショー。
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』公式サイト:https://marvel.disney.co.jp/movie/avengers-iw.html
Source: GamesRadar+