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『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』冒頭シーン、『マイティ・ソー』監督がカメオ出演していた ― 監督が正式に認める

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)の冒頭シーンに、『マイティ・ソー』(2011)で監督を務めたケネス・ブラナーがカメオ出演していたことがわかった。劇場公開当時から、一部ファンの間では「もしかして?」と話題を呼んでいたが、このたびアンソニー&ジョー・ルッソ監督が正式に認めている。

注意

この記事には、映画『マイティ・ソー バトルロイヤル』のネタバレ、および『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』冒頭シーンへの言及が含まれています。

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
© 2018 MARVEL

脱出船ステイツマン、救難信号の声の主

『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)で、ソーは実姉のヘラを倒したのち、滅びゆくアスガルドから民衆を乗せた脱出船で地球へと向かう。しかしポストクレジットシーンでは、ソーとロキの眼前に、巨大なサノスの軍艦「サンクチュアリII」が現れたのだった。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』はその直後、サノスの襲撃によって脱出船が大きな被害を受けている場面から始まる。マーベル・スタジオのロゴ映像では、10周年を祝するロゴデザインとは裏腹に重苦しい音楽が流れ、脱出船から外部へと救難信号の声が響いてくるのだ……。

劇場公開直後から、主に海外のファンを中心に、「救難信号の声はケネス・ブラナーではないか」との推測が広がっていた。ただし本作にブラナーの名前はクレジットされておらず、事の真相は明らかになっていなかったのである。

そしてこのたび、ついに声の主がブラナーであったことが正式に認められた。米Entertainment Weeklyのインタビューで、アンソニー・ルッソ監督は「気づかれていないかもしれませんが、映画の冒頭にケネス・ブラナーの声が登場しています」と述べたのだ。また米国版ソフトに収録されている音声解説では、さらに詳しい経緯をジョー・ルッソ監督が語っているという。米ComicBook.comが伝えている。

「(ブラナーのカメオ出演は)最高のサプライズですよね。このアイデアは編集の一番最後に出てきたものでした。サー・ケネス・ブラナーに、ロゴで流れる救難信号の声を演じてもらえないですか、とお願いしたんです。物語のお膳立てをして、ソーやサノス、ロキのシーンへ導いてほしいと。」

オリエント急行殺人事件
『オリエント急行殺人事件』ブルーレイ&DVD発売中 ©2017Twentieth Century Fox Film Corporation

『マイティ・ソー』のほか、『エージェント・ライアン』(2014)や実写版『シンデレラ』(2015)、『オリエント急行殺人事件』(2017)などを手がけるケネス・ブラナーは、俳優として数多くの映画や舞台で活躍する人物だ。『ハリー・ポッターと秘密の部屋』(2002)や『ワルキューレ』(2007)、『ダンケルク』(2017)などに出演しているほか、前出の『オリエント急行殺人事件』では自らエルキュール・ポアロ役を演じている。
そもそも、ソーとロキの物語が終わりを迎えるこの冒頭シーンを――トム・ヒドルストン自身、「ロキの旅は、そして彼にやれることは終わる」と述べているのだ――二人の物語の幕を開いたブラナーの声によって始めるのは実に粋な仕掛けではないか。ルッソ監督なりの『マイティ・ソー』シリーズへの敬意がうかがえるというものだ。

ちなみに音声解説では、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の脚本を執筆しはじめた時点で『マイティ・ソー バトルロイヤル』の脚本が存在しなかったこと、それゆえに冒頭シーンは何度も書き直されていたことが明かされているという。日本でのソフト発売の暁には、たくさんの制作秘話もあわせて楽しみたい。

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』MovieNEXは2018年9月5日発売

Sources: EW, ComicBook.com, CB

 

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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