マーク・ラファロ『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』結末を2種類撮影していた ─ 「映画を観るまで知らされなかった」?

マーベル・シネマティック・ユニバース作品を手がけるマーベル・スタジオは、うっかり映画の内容を喋ってしまいがちな“ネタバレの帝王”ハルク役マーク・ラファロに特別な対応を用意しているらしい。映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)の撮影中、ラファロは2種類の結末を特別に撮影していたというのだ。
この記事には、映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のネタバレが含まれています。

「映画を観るまで知らなかった」
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のラストでは、6種類のインフィニティ・ストーンを集めたサノスが指を鳴らすことで全宇宙の生命が半分に減らされてしまう。おなじみのヒーローたちも例外ではなく、ブルース・バナー/ハルクが戦いに臨んだワカンダの地では、ブラックパンサーやスカーレット・ウィッチ、バッキー・バーンズらが塵と消えてしまうのだ。
米Yahoo! Entertainmentのインタビューにて、ラファロはラストについて“自分が消滅する結末”と“消滅しない結末”の2種類を撮影していたことを明らかにしている。
「(どっちが使われるのか)映画を観るまで知らなかったんですよ。僕が消えてしまうテイクを撮ってから、消えないテイクも撮ったんです。てっきり僕は消えちゃうもんだと思ってましたね。『サバイバー』(編注:米国のサバイバル番組)みたいに、誰が島から追い出されるのか、というやつですよ。きっと消されるだろうな、“漏らし屋”は脱落だなって。」
この発言を横で聞いていたキャプテン・アメリカ役のクリス・エヴァンスは、笑いながら「スタッフは(ラファロに与える)情報を絞ろうとしてるから」とコメント。なにせラファロは、『アベンジャーズ/エンドゲーム』でもフェイクの結末を5種類撮影していたというのだ。
しかし野暮を承知でいえば、仮に2種類の結末を撮っていたとはいえ、きっとラファロは自分が消滅しないことに気づいていただろう。なぜなら『インフィニティ・ウォー』が完成する以前に、『エンドゲーム』の本撮影は連続で行われていたからだ。アンソニー&ジョー・ルッソ監督は出演者に脚本を渡さないなど秘密主義を徹底することで知られるが、それでも俳優が各シーンを演じる上で必要な情報はきちんと与えているという。『エンドゲーム』を撮り終えてもなお、『インフィニティ・ウォー』での運命がわからなかったということはなかったと思われるが……?
ところでマーベル・スタジオによる、ラファロの“うっかりネタバレ”対策は、この「2種類の結末を撮る」という方法については完全に失敗している。『インフィニティ・ウォー』の公開以前にあたる2017年10月、インタビューにて「次の映画(『インフィニティ・ウォー』)ではみんな死にます」と発言。よりによって隣に居合わせてしまったウォーマシン役ドン・チードルは、のちに「どうして僕があんな面倒事に巻き込まれなくちゃいけないのよ」と振り返っている。“ネタバレの帝王”は、ついうっかり喋ってしまうから帝王なのではない。二重三重の対策が講じられてもなお、ついうっかり喋ってしまうから帝王なのである。
映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』は2019年4月26日(金)全国ロードショー。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』公式サイト:https://marvel.disney.co.jp/movie/avengers-endgame.html
Source: Yahoo!