『ジョーズ』巨大ザメが新設アカデミー映画博物館に出現

スティーブン・スピルバーグ監督によるサメ映画『ジョーズ』(1975)最大の脅威、巨大ザメの新たな住処は、浅瀬でも深海でもなく“映画の殿堂”だ。このたび、シリーズを通して4代目となる巨大ザメのアニマトロニクス(生物を模したロボット)が、2021年に開業となる「米国アカデミー映画博物館」に移送される映像が公開された。
『ジョーズ』は、平和なビーチに突如出現した巨大人食いサメの恐怖と、それに立ち向う人々を描いたサメ映画の金字塔。スピルバーグ監督の名前を世界に知らしめた1作としても知られている。機械仕掛けのサメ・ロボットといえば、撮影中にたびたび制御不能となり、トラブルを頻発させたことでお馴染み。また、このロボットはスピルバーグの知人の弁護士にちなんで「ブルース」の愛称で親しまれている。
展示予定のサメは、映画『ジョーズ』の撮影で使用されたオリジナル版から鋳造されたアニマトロニクスの中で、現存している唯一のものだそう。1990年までユニバーサル・ピクチャーズに保管された後に、米カリフォルニア在住のネイサン・アドレン氏に買い取られたのだという。それから約26年後の2016年、アドレン氏からの寄与で映画芸術科学アカデミーが所有権を獲得した。サメの展示にあたっては、長年の野外展示で劣化していた為、『死霊のえじき』(1985)で知られる特殊効果アーティストのグレゴリー・ニコテロ氏らによって修繕されたという。
このサメ・ロボットの全長は、劇中のサメの実物大となる約7.6メートル、横幅は約1.5メートル。映像では、博物館が位置するロサンゼルスの街中を、大胆にも巨大クレーンで移送される姿が捉えられている。鋭い歯を揃えた大きな口や真下から全身を映した映像からは、その迫力がリアルに伝わってくるだろう。
米国アカデミー映画博物館は、2021年4月30日に米ロサンゼルスでオープン予定。なお、日本を代表するアニメーション監督・宮崎駿の回顧展なども企画されている。
Source: Deadline