ジェームズ・キャメロン『ジュラシック・パーク』映画化しようとしていた「スピルバーグで良かった、僕ならエイリアン出していた」

映画『ターミネーター』(1984)や『エイリアン2』(1986)、『アバター』(2009)などで知られるジェームズ・キャメロン監督が、スティーヴン・スピルバーグに先がけて『ジュラシック・パーク』を映画化しようとしていたという。2012年のインタビューで本人が明らかにしている。
1993年公開、映画『ジュラシック・パーク』は、SF作家マイケル・クライトンによる同名小説をスピルバーグが映画化したもの。同作は大ヒットを記録し、第2作・第3作が製作された。2015年には新シリーズとして映画『ジュラシック・ワールド』が製作され、続編『ジュラシック・ワールド/炎の王国の公開も控えている。
英HUFFPOST誌にキャメロン監督が語ったところによると、小説の刊行当時、彼は小説『ジュラシック・パーク』の映画化を実現させようと実際に動いていたようだ。「本の権利を買おうとしたんですが、ほんのわずかの差で、彼(スピルバーグ)に先を越されたんですよ」と、キャメロン監督は当時を振り返っている。
もしもジェームズ・キャメロンが『ジュラシック・パーク』を撮っていたら……。おそらくスピルバーグとはまるで異なるテイストの作品になっていたはずだが、監督本人もスピルバーグの手による作品を観て、ある結論に達したようだ。
「映画を観て、僕は(『ジュラシック・パーク』を)作るのにふさわしくなかったとわかりました。彼が撮ってよかった。だって彼は子供に向けて恐竜映画を作っていたわけですよ。僕のは恐竜と一緒にエイリアンが出てきたりして、明るいものにはならなかったと思います。
恐竜は8歳の子供たちのもの。みんなが楽しめるものですけど、子供たちが遊べるものでもあって、彼らはそこから除外されるべきではありません。彼(スピルバーグ)の感覚は正しかった。僕が撮ったら別物の、もっとイヤな感じになっていたでしょうね。」
キャメロン監督が構想していたらしい「恐竜とエイリアンが共演する映画」にも興味が湧くが、果たして『エイリアン2』で自身が描いたものを登場させるつもりだったのか、それとも新しいエイリアンを描くつもりだったのだろうか。いずれにせよ『ジュラシック・パーク』が現在まで至る超人気シリーズとなったのは、やはりキャメロン監督も絶賛するようにスピルバーグの感覚の賜物だろう。映画ファンとしては、キャメロン監督が真っ向から挑む恐竜映画も観てみたいところだが……。
シリーズ最新作『ジュラシック・ワールド/炎の王国』は2018年7月13日より全国ロードショー。
『ジュラシック・ワールド/炎の王国』公式サイト:http://www.jurassicworld.jp/
Source: HUFFPOST
Eyecatch Image: [左]James Cameron [右]Steven Spielberg All Photo by Gage Skidmore Remixed by THE RIVER