『マトリックス レザレクションズ』バッグス役、出演決定前に進退について悩んでいた

映画『マトリックス レザレクションズ』の新キャラクター、バッグス役で再び注目を集めているジェシカ・ヘンウィックが、出演が決まる前に俳優としての進退について悩んでいたことを明かした。
以前ジェシカはTHE RIVERとのインタビューで、本作への出演のきっかけが、ハイキング旅行に出かけていたところにエージェントからオーディションの電話を受け取ったことだと話していた。しかし、実はヘンウィック、この誘いを一度断っている。その理由については語っていなかったものの、米/Filmのインタビューでは、オーディションの連絡を受けた時にキャリアの岐路に立たされていたことを明かした。
「当時の私は、何が本当にやりたいのか分かりませんでした。クオーターライフ・クライシスの時期にいたのだと思います。演技を14年続けてきて、考え直したんです。“これは本当に好きだからやっているのか、それともやってきたことだから続けているのか”って。それから、一回街を出ることに決めたんです。フランスまで片道分の航空券だけを持って。」
子ども時代からロンドンで演技を学んだジェシカは、2009年からドラマへの出演を開始。映画デビューを飾ったのは、2014年の『Dr Liebenstein(原題)』だ。一躍注目を浴びたのは2015年に「ゲーム・オブ・スローンズ」と『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』に出演したこと。その後、2017年に「Marvel アイアン・フィスト」(2017-2018)のコリーン・ウィング役に抜擢され、更にその名が知られることとなった。
ジェシカが言及した“クオーターライフ・クライシス”とは、20代後半から30代にかけて訪れる幸福感が低迷する時期のこと。怒涛の20代を過ごしてきたであろうジェシカは、『マトリックス』のオーディションを一度断った理由について、「その時は、人生で何を追い求めたいのかの答えが出ていなかったんです」と改めて振り返った。なお、今後ジェシカは、ライアン・ゴズリング&クリス・エヴァンス共演のアクション大作『The Gray Man(原題)』や、ダニエル・クレイグ主演『ナイブズ・アウト2(原題)』への出演を控えている。
キャリアの重要な分岐点にいたジェシカだが、実はもう一つ、選択を迫られていたことがあった。『マトリックス レザレクションズ』と同時並行で、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)映画『シャン・チー/テン・リングスの伝説』(2021)のオーディションに参加しており、最終審査まで進んでいたのだ。「私にとっては赤いピルと青いピルの瞬間でした」と語っていたジェシカだが、『マトリックス』を選んだ理由については、別のインタビューで「もし『シャン・チー』を選んだら、事実上コリーンを永久に眠らせることになってしまう」と、MCU入りの噂も囁かれているマーベルのNetflixドラマ群の一つである「アイアン・フィスト」への思いを明かしていた。