J・J・エイブラムス、『ニューヨーク1997』の名場面に影響を与えていた ─ マギー役「追加撮影することに」

『スター・トレック』『スター・ウォーズ』シリーズなどでおなじみのJ・J・エイブラムス監督は、テレビプロデューサーである父の影響により幼い頃から映画に興味を持っていた。そんなエイブラムスは10代の頃に、ジョン・カーペンターによるSFアクション『ニューヨーク1997』(1981)のとあるシーンに貢献していたのだという。
この記事には、『ニューヨーク1997』のネタバレが含まれています。
『ニューヨーク1997』の舞台は、犯罪増加に伴い、悪党たちを収監する巨大な刑務所となったニューヨーク・マンハッタン。そこに取り残されてしまった大統領を救出するべく、そのとき偶然にも収監されてきた元英雄の囚人スネーク(カート・ラッセル)は、釈放を条件に刑務所内に潜入し、24時間以内に大統領を救出することになる。
20年経った今も愛され続ける本作で、エイブラムスが影響を与えたのは、屈強な囚人を相手に勇敢に戦ったヒロイン、マギー(エイドリアン・バーボー)の印象的な死亡場面だ。米Varietyの取材に応じたバーボーによると、エイブラムスは少年時代に父親と共に本作の試写会に参加し、その終演後、「マギーはどうなったのですか?」とカーペンター監督に尋ねていたのだという。「マギーが車に轢かれて死んだということがはっきりしていないと思ったのでしょうね」。
おそらく試写会で上映されたバージョンでは、劇場公開版の本編とは異なり、マギーが車に轢かれ下敷きとなる場面が存在しなかったのだろう。そんなエイブラムス少年の発言をきっかけに、追加撮影が行われることにまで発展したのだという。「それからしばらくして、ジョンと私は少数の撮影陣とともに、マギーが血まみれになる最後の場面を撮影しました」。エイブラムス少年の純粋なる疑問により、マギーの死亡場面は映画史に残るものとなったわけである。
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Source: Variety