『ジョーカー』超ヒットスタート、世界興収2億4,840万ドル達成 ─ 米国では『ヴェノム』超え、海外市場でも記録更新相次ぐ

[更新 2019年10月8日 13:00]
ワーナー・ブラザースは『ジョーカー』のオープニング興行成績に関する情報を再発表し、数字を上方修正した。2019年10月6日(日曜日・米国時間)時点での米国興収は9,620万ドル、海外興収は1億5,220万ドルとなり、全世界初動成績は2億4,840万ドルとなっている。これは、10月7日(日本時間)に発表されていた米国興収9,350万ドル、海外興収1億4,050万ドルをそれぞれ上回る好成績となった。本記事公開時の発表は以下の通りである。
DCコミックス原作、“狂気の犯罪王子”が誕生するまでの物語をホアキン・フェニックス主演で描いた映画『ジョーカー』が2019年10月4日(金)に日米同時公開された。ヴェネツィア国際映画祭で最高賞(金獅子賞)を受賞し、米国では内容ゆえに公開前から物議を醸した本作は、想像を超える大ヒットを記録。2019年10月6日(日曜日、米国時間)までの全世界興行収入は2億3,400万ドルに達している。
米国にて4,374ヶ所にて公開された『ジョーカー』は、10月4~6日の3日間で国内興収9,350万ドルを稼ぎ出し、10月公開作品のオープニング興収記録を更新。これまで最高記録を保持していた、『ヴェノム』(2018)の8,000万ドルを軽々と上回る成績を打ち立てた。『ヴェノム』がPG指定だったのに対し、『ジョーカー』はR指定。大人の観客が確かな注目を注いでいたことの証明といえるだろう。
また、本作は米国以外の73市場2万2,552スクリーンで公開されており、海外オープニング興収は1億4,050万ドルとなった。なお日本・イギリス・ロシア・韓国・イタリアなど39市場では2019年公開のワーナー・ブラザース作品の初動記録を更新。スペイン・オーストラリア・メキシコなど21市場でワーナーによる10月公開作品の初動記録を塗り替えたほか、日本・韓国・イタリアなど6市場でDC作品史上最高のオープニングを飾った。
海外で特に優れた成績を示したのは、10月2日(水)に公開を迎え、コミック映画人気が著しい韓国の1,630万ドル。続いてイギリスの1,480万ドル、メキシコの1,310万ドル、ロシアの1,000万ドルが続く。米Deadlineは、具体的な数字を伝えていないものの、日本についても「注目すべき市場」として紹介している。なお本作は、今後フランスで10月9日に、ドイツで10月10日に公開予定。巨大映画市場・中国での公開は現時点で認可されていないという。
ワーナー・ブラザースの米国配給部門を代表するジェフ・ゴールドスタイン氏は、国内外での大ヒットにあたって以下のコメントを発表した。『ジョーカー』は米国にて「現実の暴力を誘発する可能性があるのではないか」と一部で問題視されていたが、その声をはねのけての盛況ぶりに、まずは喜びの声が発されている。
「この映画がどういう作品であるかをみなさんが理解しており、いろんな声は(映画の)妨げにはならなかったということです。この映画は示唆に富んだ作品です。トッド・フィリップス(監督)とマーケティング・チームを非常に誇りに思います。また北米のみならず、『ジョーカー』は海外でも期待以上の成績を収めました。作品をとりまく賛辞や話題、議論が映画ファンの心に届き、作品を高い優先順位に置くこととなったのです。映画というものは、もとより物議を醸す性質であるがゆえ、日常的な話題のひとつになっています。そして時には、映画という立場を超え、文化的な事件となることがあります。『ジョーカー』とは、まさにそういう作品です。」
映画『ジョーカー』は2019年10月4日(金)より全国公開中。
Sources: Variety(1, 2), Deadline(1, 2), Box Office Mojo