ジョーカーは二代目ロビン、ジェイソン・トッド?噂の真偽に迫る
『バットマンvsスーパーマン』と『スーサイドスクワッド』にて二代目ロビン、ジェイソン・トッドのコスチュームとジョーカーのビジュアルが公開されてからというもの、ある説が流れていました。それは「ジョーカーは二代目ロビン、ジェイソン・トッドの成れの果てなのでは?」というもの。
二代目ロビンだったジェイソン・トッドのジョーカーにバールで何度も顔面を殴打され、ボロボロになってから爆殺されました。
ジェイソン・トッド=ジョーカー説の根拠

決して無根拠だったわけではなく、第一にジョーカーの歯はよく見ると前歯がほぼ銀歯になっており、これは顔面を殴られたジェイソンだからなのではという疑いがありました。
二番目に『バットマンvsスーパーマン』で登場したジェイソンのコスチュームには落書きがされていました。これがどのタイミングで落書きされたのかという疑問において、ジェイソンの死体に落書きしたのか、それともバットケイブに侵入して落書きしたのか。
パッと見、落書きは擦り切れも薄汚れてもおらず、ジョーカーが後にケイブに侵入して落書きしたのではないかと考えてもおかしくありません。
もしそうなら極秘とされるバットケイブの場所を知っている者=家族同然に親しい関係にジョーカーはいたのではという結論に至るのです。
ロビンとジョーカーは鏡合わせ!
ジョーカーとバットマンは混沌と秩序を体現した狂人としてコインの裏表の関係と評されます。ですがロビンもまた、ジョーカーと鏡合わせの近しい存在と見ることもできるのです。バットマンと違って明るくゴッサムの犯罪者を倒すロビンは饒舌さと対話能力の高さでバットマンと対をなします。初代ロビンのディック・グレイソンは「ゴッサムの戦いを楽しもう」というモットーを持っており、ある意味で「狂気を楽しもうぜ」というジョーカーと同じ属性を持っています。
そして二代目ロビンのジェイソン・トッドはストリートキッズだったので、彼にとって尊敬できる父はバットマン、信頼できる兄は初代ロビンのディック・グレイソンです。二人から受けた影響は非常に強いものがありました。そんな彼がジョーカーに殺された悲劇で二代目ジョーカーになるのは決して非現実的ではありませんでした。
「馬鹿げた噂」と公式に否定される
『スーサイドスクワッド』の監督、デイヴィット・エイヤーはその説を一笑に付し、否定しました。カメラに向かって「絶対にないから!」と念を押したことから余程周囲に真偽を聞かれたのかもしれません。
ジェイソン・トッドといえばジョーカーに殺され、蘇ってからは家族愛を拗らせてヴィランになった悲劇のロビンとしてファンに愛されています。ジョーカーになるという最悪の結末にならずに済んでホッと胸を撫でおろすべきでしょうか、それとも最も美味しい役どころに付けずにがっかりすべきでしょうか。
余談ですが初代ロビンのディック・グレイソンと三代目ロビンのティム・ドレイクは『ダークナイト・ストライクスアゲイン』とカートゥーンの『バットマン・ザ・フューチャー』でジョーカーになっています。前者は作品そのものが賛否両論なのを抜きにしても余りに唐突過ぎて不評でしたが後者は名エピソードとして好評です。