Netflix「ジュピターズ・レガシー」シーズン1限りで終了、別作品で世界観拡張へ ─ 原作者「いずれ戻ってくると信じる」

『キック・アス』『キングスマン』のマーク・ミラー原作、Netflix製作のスーパーヒーロー・ドラマ「ジュピターズ・レガシー」が、ひとまず1シーズン限りで終了することがわかった。米Deadlineが報じている。
「ジュピターズ・レガシー」は、1920年代から100年近くにわたって世界を守ってきたスーパーヒーローと、その子供たちの世代継承を描くシリーズ。2021年5月7日に配信され、視聴者からは概ね好評を得ていたが、シーズン2の製作はひとまず断念された。ジョシュ・デュアメル、レスリー・ビブ、ベン・ダニエルズら出演者の契約もまもなく終了するという。
Netflixはマーク・ミラー作品の映像化企画に順次着手しており、「ジュピターズ・レガシー」のシリーズ継続ではなく、複数の作品から“ジュピターズ・レガシー・サーガ”を展開する方針。このたび、サーガの次回作として、8人のスーパーヴィランによる強盗アクション「スーパークルックス(原題:Supercrooks)」の実写化企画が新たに始動した。コミック版「ジュピターズ・レガシー」のキャラクターは「スーパークルックス」にも登場するが、実写版の企画は初期段階であり、原作と同じくキャラクターがシリーズを超えて登場するかどうかはわからない。
なおNetflixは、「スーパークルックス」のアニメシリーズを2021年内に配信予定で、6月のアヌシー国際アニメーション映画祭で映像が初公開される。こちらは各話30分の全13話構成で、アニメーション制作を「ゴジラ S.P <シンギュラポイント>」(2021)などのBONES(ボンズ)が担当。実写化企画も加わり、Netflixが「スーパークルックス」に注力していることがうかがえるだろう。
「ジュピターズ・レガシー」のシーズン2断念、「スーパークルックス」の実写版製作にあたり、原作者のミラーは以下の声明を発表した。
「『ジュピターズ・レガシー』シーズン1で達成できたこと、素晴らしい仕事ぶりを誇りに思います。この世界観で次に計画しているのは、スーパーヴィランたちの暗躍。私は(マーティン・)スコセッシから(クエンティン・)タランティーノまで、犯罪の物語が大好きですし、スーパーヴィランはスーパーヒーローの物語において最も面白いところ。悪人を捕まえたい善人たちがひしめく世界で、ヴィランだけを掘り下げることは非常に新鮮なものだと思います。[中略]『ジュピターズ・レガシー』に尽力してくださった最高の出演者たちと離れることはつらい決断でしたが、いずれ再びここに戻ってくると確信しています。支えてくださった皆さんと、キャスト&スタッフに感謝を申し上げます。」
なお、Netflixが進行しているミラー原作の映像化作品には、新作スパイドラマ(タイトル未定)をはじめ、ドラマ「ザ・マジック・オーダー(原題:The Magic Order)」「American Jesus(原題)」のほか、映画には『レゴ(R)バットマン ザ・ムービー』(2017)クリス・マッケイ監督の『Reborn(原題)』、『エターナルズ』(2021)脚本家マシュー&ライアン・ファーポによる『Prodigy(原題)』、さらに『Empress(原題)』『Huck(原題)』『Sharkey The Bounty Hunter(原題)』がある。
Source: Deadline