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『ジョン・ウィック4』は「マカロニ・ウエスタンと座頭市をギリシャ神話にぶち込んだ感じ」と監督

ジョン・ウィック:パラベラム
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キアヌ・リーブス主演『ジョン・ウィック:チャプター4(原題)』は、シリーズの“掟破り”というべき一作になりそうだ。監督のチャド・スタエルスキが、独特の表現で本作の魅力を語った。

『続・夕陽のガンマン』(1966)と『座頭市』を掛け合わせ、ギリシャ神話にぶち込んだ感じ。たぶんそれが近いと思います。ほかの誰がそういうたとえを使うと思います? だから『ジョン・ウィック』が好きなんです。」

監督が言及した『続・夕陽のガンマン』は、セルジオ・レオーネ監督、クリント・イーストウッド主演によるマカロニ・ウエスタン。クエンティン・タランティーノも敬愛するなど、のちのフィルムメーカーにも大きな影響を与えた。かたや『座頭市』シリーズは、勝新太郎が主演を務めた、盲目の剣客が活躍したアクション時代劇だ。

真田広之、ドニー・イェンが出演する本作では、すでに日本流アクションと香港式アクションの激突が予告されていた。『座頭市』の部分を真田が担うことになるのか、それとも……。いずれにせよスタエルスキ監督は、本シリーズを通じてスタジオ側の絶大なる信頼を勝ち取ったことを明かしている。その才気が存分に発揮された一作となることは確かだろう。

しかしながら、スタエルスキ監督は、第4作を製作することが「少し怖かった」とも英Empireにて語っている。

「(シリーズに)成功の方程式ができてしまったからです。それでも僕たちは、あえて慎重さを忘れ、“クソくらえだ、同じことはやらないぞ”と言わなければいけない。だから、4作目には複数のストーリーラインがあります。今までとは異なる、さらに壮大な作品になりますよ。」

おそらく『続・夕陽のガンマン』×『座頭市』×ギリシャ神話という組み合わせも、こうした大胆なアプローチのひとつなのだろう。さらに本作では、東京・パリ・ヨルダンを含む世界各国で撮影を敢行。もちろん、スタエルスキ監督も世界中を飛び回った。「パリで凱旋門を見た時、アイデアをひらめいたので映画に取り入れました。スタントの世界にカウボーイの友人がいるので、“カッコいい馬のギャグをやれるぞ”と思ったんです」。

ちなみに監督によると、本作における“巨大なシークエンス”のふたつは直前にインスピレーションを受けたものだとか。「ずっとやりたかったんですが、やり方がわからなかった」という激しいアクションに期待しよう。

映画『ジョン・ウィック:チャプター4(原題)』は2023年3月24日に米国公開予定

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Source: Empire

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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