ケイト・ベッキンセール、『アンダーワールド』次回作へは「戻らない」 ─ 『ワンダーウーマン』演じる予定もあった

ゴシック・ホラー・アクション映画『アンダーワールド』について、主人公セリーン役でシリーズを牽引したケイト・ベッキンセールが次回作へは戻らない意志を示した。米Varietyのインタビューで答えた。
吸血鬼一族と狼男一族との長きにわたる戦いを描く同シリーズは、2003年公開の第1作目のヒットによりこれまでに5作が公開。根強いファンに支えられながらも、直近作の『アンダーワールド ブラッド・ウォーズ』(2017)は厳しい結果となり、米興行収入は『アンダーワールド:エボリューション』(2006)や『アンダーワールド 覚醒』(2012)の半分以下の結果となっていた。
2014年当時、同シリーズは将来的に2本の新作映画が製作予定だと語られていた。そのうち最初の1本が『ブラッド・ウォーズ』として公開されたため、当初の計画通りであればもう1本の映画が制作されてもおかしくない。加えて『ブラッド・ウォーズ』では次回作を仄めかす描写もあった。ベッキンセールの意志としては、2016年12月の『ブラッド・ウォーズ』公開時のインタビューにて「(次回作は)ケース・バイ・ケース」と語っている。
しかし現在では、その役目を終えたと考えているようだ。このたびのインタビューで、ベッキンセールは次回作について次のように答えた。
「戻らないでしょう。もうやり尽くしました。」

シリーズ化は想定していなかった?
2000年代、『アンダーワールド』最盛期には同シリーズほか『ヴァン・ヘルシング』(2004)や『アビエイター』(2004)などに出演していたベッキンセールだが、このたびのインタビューではこうした大規模映画への出演に不慣れなことがあったとも語っている。
オックスフォード大学在籍中、ロシア語とフランス語を専攻していたベッキンセールは、演技の勉強をしたことがなかった。在学中に受けたケネス・ブラナー監督の『から騒ぎ』オーディションに合格して女優デビューを果たしたベッキンセールだったが、「キャリアが始まったころから、いつも自分は見習い気分でした」と振り返る。『アンダーワールド』のような巨大なシリーズものに出演するとは思ってもおらず、「バスに貼られたポスターの自分を見るのが怖かった」とも語っているのだ。なおアンダーワールドは、当初1作の映画として構想されていたが、その過程で複数作に分けられている。
ワンダーウーマン演じていた可能性も
どこかで運命が違っていれば、ベッキンセールはより居心地の悪さを感じていたのかもしれない。実はかつてワンダーウーマン役を演じる予定があったのだという。当時のプロデューサーは『リーサル・ウェポン』(1987)や『ダイ・ハード』(1988)などを手がけたジョエル・シルバー。ガル・ガドットを起用して成功を収めた『ワンダーウーマン』(2017)についてベッキンセールは、「ガルが演じて、素晴らしい映画になりましたね」と控えめ。「私が読んだ脚本で制作していたら、酷いことになっていたと思う」とも明かしている。

ケイト・ベッキンセールの直近の公開作としては、マーク・ウェブ監督作の『さよなら、僕のマンハッタン』(2018)がある。2018年9月8日には、最新出演作『Farming(原題)』がトロント国際映画祭にて上映。続いて、ドラマ「The Widow(原題)」への出演が控えている。