マイケル・キートン、ティム・バートン版『バットマン』2作目でバットマンを卒業した理由を語る「これは無理だ」

ティム・バートンが監督した『バットマン』(1989)、続編となる『バットマン リターンズ』(1992)に主演したマイケル・キートンが、その2作をもってバットマン/ブルース・ウェインを卒業した理由を明かしている。
米ポッドキャスト番組「In the Envelope: The Actor’s Podcast」に出演したキートンが、まずはバートン版『バットマン』に出演したいと思った理由について語っている。
「その理由は常にブルース・ウェインで、決してバットマンではありませんでした。私にとってはです。映画のタイトルは『バットマン』だと知っていましたけどね。そして、非常にアイコニックですごくクール、文化的な象徴であり芸術的なアイコンでもあるティム・バートンも理由でした。私は最初から、それがブルース・ウェインの映画だとわかっていたのです。それは秘密でした。私はそのことについて語ったことがありません。バットマン、バットマン、バットマンがこれをして……というように人は言いますが、“みんなは誤解している”と私は思い続けていました。(大切なのは)ブルース・ウェインなんです。“どんな人が、その行動を取るだろうか?誰がバットマンになるのか?どんな人物なのだろうか?”と考えていたんです。」
バートン版『バットマン』シリーズでキートンは、「ブルース・ウェインとは何者か?」という視点を掘り下げたタイトルロールを演じた。ダークな設定となっているシリーズ2作に主演したキートンは、ジョエル・シューマカーが監督を務めたフランチャイズ第3作『バットマン フォーエヴァー』(1995)に続投しなかった理由も明かしている。
「(フランチャイズから)去った理由の一つとして、“参ったな、これは無理だ”と思ったことを覚えています。彼(ジョエル・シューマカー)が私に、“なぜ、すべてがダークで、すべてが悲しくなければならないのか理解できない”と訊いてきたんです。それで私は、ちょっと待ってくれ。この男が、いかにしてバットマンになったか知っていますか?(コミックを)読んだことがあるんですか?と。つまり、単純なことです。」
そう回答したキートンは、バットマン/ブルース・ウェインに対するシューマカーの解釈と感性、方向性に折り合いがつけられなかったため、フランチャイズを去ったようだ。一度はダークナイトに別れを告げたキートンだが、DC映画『ザ・フラッシュ(原題:The Flash)』で約30年ぶりにバットマン/ブルース・ウェイン役を再演することが決定している。さらに2021年12月には、DCコミックス原作の新作映画『バットガール(原題:Batgirl)』にも同役で登場することが発表された。両作ともに米国で2022年に公開が予定されているため、まさにキートンにとって2022年は「バットマン復活イヤー」となりそうだ。
Source:In the Envelope: The Actor’s Podcast