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なぜ『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』のエンドロールは記憶に残るのか ─ エンディング映像の一部が公開に

©2016 TWO STRINGS, LLC. All Rights Reserved.

「#一生のお願いだからクボを観て 」

美しき日本を舞台としたストップモーションアニメKUBO/クボ 二本の弦の秘密』を鑑賞したファンが、感激のあまりTwitterで口々にこうつぶやいている。このハッシュタグは映画の公式アカウントが2017年11月19日にツイートしたものを発端としているが、公式ハッシュタグながら鑑賞したユーザーが次々に同意。「わかる」「納得のタグ」「本当に観て欲しい」と、ジワジワと口コミによる波及効果を生みつつある。

『KUBO』がそれほどまでに高い評価を得ているのは、映画の始まりからエンドロールまで一瞬たりとも乱れることのない徹底した映像美と日本愛…そう、本作はエンドロールまでも「そこまでやるか」と感激するほどのクリエイティビティが込められた作品なのである。

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「この映画は、日本へのラブレターなんです。だから、日本の皆さんに観てほしいんです」──本作の驚異的なストップモーション・アニメのスーパーバイザーを務めたスタジオライカのブラッド・シフ氏に取材を行った際、氏は心からこう語っていた。『KUBO』映画本編が手作業で書き上げられたラブレターであるならば、エンドロールはその想いを込めてそっと閉じる封蝋である。本編とはまた違ったぬくもりを与えてくれるエンドロールは、観たものが「記憶に残る」と口をそろえる情緒的な”作品”。エンディング曲は、レジーナ・スペクターによる”While My Guitar Gently Weeps”が起用されている。オリジナルは1968年発表のビートルズの楽曲だ。オーガニックな魅力溢れるレジーナの丸みを帯びた声質によるカバーによって、柔らかく素朴ながら、クボの操る弦のように筋の通った力強さを感じさせる一曲に生まれ変わった。スタジオライカのクリエイターらが無動のパペットに命を吹き込んだように、”While My Guitar Gently Weeps”がアニメとなったクボらを優しく活かす。

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この度国内配給元のギャガより、その『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』エンドロール映像の冒頭一部が公開となった。記憶に残るエンドロールを、映画を観た方はもう一度味わって頂きたい。我々日本人が「懐かしい」と感じる叙情のストリングスの響かせ方を、『KUBO』はよく心得ている。

映画『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』は2017年11月18日(土)より全国で公開中。

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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