『セッション』の監督が手がける最新作!『ラ・ラ・ランド』の魅力をキャスト・スタッフが語る【あの鬼コーチもいるよ!】
2016年も終わりに近づいていく中で、既に我々の頭の中には来年の新作映画のラインナップが浮かんでいる。待ちきれないものばかりではあるが、その中でも特に注目を浴びているのが、あの大ヒットした映画『セッション』の監督、デミアン・チャゼルが手がける最新作『ラ・ラ・ランド』だろう。
そして今回、配給権を獲得したライオンズゲートの公式YOUTUBEチャンネルから、監督をはじめとしたスタッフや主要キャストが映画の魅力を語る映像が配信された。
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=DhDtuy-YG74]
『ラ・ラ・ランド』あらすじ
夢追い人が集まる街、ロサンゼルス。映画スタジオのカフェで働くミア<エマ・ストーン>は女優を目指していたが、何度オーディションを受けても落ちてばかり。ある日、ミアは場末のバーでピアノを弾くセバスチャン<ライアン・ゴズリング>と出会う。彼はいつか自分の店を持ち、本格的なジャズを思う存分演奏したいと願っていた。やがて二人は恋におち、互いの夢を応援し合うが、セバスチャンが生活のために加入したバンドが成功したことから何かが狂い始める――。(FASHION PLESSより)
ストーリーについて

『ゾンビランド』で一気に注目を浴び、その後『小悪魔はなぜモテる?!』(酷い邦題だ)でそのユニークな魅力を発揮、そして『アメイジング・スパイダーマン』ヒロイン、グウェン役を演じた事や『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』でアカデミーノミネートされた事で、一躍有名なハリウッド女優としてのスターダムを駆け上がったエマ・ストーン。
今作では女優を目指すヒロイン役のミア・ドーランを演じる彼女が、ストーリーについて話す。
「この映画はハリウッドでもがきながらも、夢を追いかけるアーティストの二人が何かとてもワクワクするようなものになる様が描かれている、とてもモダンなストーリーなの。」
主演のライアン・ゴズリングも、ミュージカル映画へずっと憧れを抱いていたようだ。
「僕はずっと密かに30〜40年代風なミュージカル映画を作りたいと思ってたんだ。」
キャスティングについて

監督、そして脚本を手がけたデミアン・チャゼルは今作のキャスティングに関して次のように話している。
「全てのキャストが、この古き良き時代を描いたミュージカル映画にマッチしているんだ。特に主演のライアン・ゴズリングとエマ・ストーンがカップルになる姿は、誰もがいとも簡単に想像できるだろう?まるで、『ジンジャーとフレッド』のようなクラシックなスクーリンカップルで、お似合いなんだよ。」
(『ジンジャーとフレッド』はフェデリコ・フェリーニ監督による85年に公開されたコメディ映画)
また、同監督が手がけた『セッション』で狂気的な鬼コーチ役を演じたJ・K・シモンズが今作にも登場する。彼もまた、主演カップルに関してこう話している。
「ライアンとエマは凄くレアな組み合わせなんだ。二人ともとても歌唱力が高く、ダンスも非常に上手く、なにより素晴らしい演技力を持っている。私は、ちょっと面白いサパークラブの支配人役を演じているんだ。」
ちなみに、以前はセバスチャン役に『セッション』で主演を務めたマイルズ・テラーを、ミア役にエマ・ワトソンという配役も考えられていたそうだ。
さて、ミュージカル映画である今作の目玉は、ダンスシーンだけでなく、セバスチャンが加入するバンドの演奏シーンもそうだ。
「キースは、自分の新しいバンドメンバーとしてピアノ担当を探していたんだ。それがセバスチャンなわけさ。」

そう話すのは、バンドメンバーであり、セバスチャンの友人キース役を演じる歌手のジョン・レジェンド。プロデューサー陣は、彼のキャスティングに関して次のように話している。
ジョーダン・ホロウィッツ(プロデューサー) 「僕らは誰か一人音楽界で著名な人物をこの役に迎え入れたかった、そしてジョンが浮かんだわけだ。」
デミアン・チャゼル監督「ジョンをキース役にキャストして、彼が普段使っている楽器であるピアノをライアンが担当するという構図は、映画の中でも僕のメインアイデアとなっている。」
2006年度の第48回グラミー賞で3部門を受賞し、近年では「All of me」が日本でも大ヒットしたジョン・レジェンド。彼がバンドのギターヴォーカルをつとめるということで、既に演奏シーンの完成度が高いことは容易く想像できる。
役作りについて
『ラ・ラ・ランド』のキャストにとって、今回の役作りは、各々チャレンジングなものだったようだ。
ジョン・レジェンド「ギターを映画のために練習したよ。自信と心地よさをゲットしたくてさ。映画は少し僕にとってプレッシャーではあったかな。だって、ピアニストの僕がギターリストで、ライアンがプロのピアニストって設定だからね!(笑)」
そのライアン・ゴズリングは、なんとピアノ未経験者!

デミアン・チャゼル監督「ライアンはピアノをしてこなかったから、スタンドマンを用意するつもりだった。けど、彼は僕らが無謀だと思っていた事に挑戦してやってのけたんだよ。」
俳優本人は、その時のことをこう語る。
ライアン・ゴズリング「ピアノは僕の中でずっと習いたかった事なんだ。だから3ヶ月間みっちりピアノの前に座ってひらすら練習したこの経験は、今までの役作りの中にないものを感じたよ」
もちろん、ミュージカルに欠かせないダンスも振り付け師の指導のもと、猛特訓したようだ。
エマ・ストーン「タップダンスや、ジャズや社交ダンス……と、沢山のダンスの練習をしたの。撮影開始の2~3ヶ月前から、毎日ダンスリハをしていたわ。」

エマ・ストーンの演じるミアの友人役として一緒にダンスをするシーンのある、女優、ダンサーのソノヤ・ミズノにも注目だ。彼女は日本人とイギリス人のハーフであり、20代前半ではCHANEL(シャネル)、Alexander McQUEEN(アレキサンダー・マックイーン)、Yves Saint-Laurent(イヴ・サン=ローラン)、Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)と名だたるメゾンブランドモデルを務めていた。
昨年公開された、アレックス・ガーランド監督作『エクス・マキナ』で女優デビューを果たした彼女にとって、『ラ・ラ・ランド』は2作目の出演作品となる。そんな彼女もダンスシーンに関しては次のようにコメントをしていた。
「ダンスシーンが撮れたって思った時って、みんなが上手くいったってわかったし、本当に魔法を感じることができた瞬間だったの。」
キャスト陣にとっては、はじめて挑戦する事も多かったはずだが、誰もが撮影をとても楽しんだようだ。
ジョン・レジェンド「とても撮影は楽しかったし、僕にとって非常にいい俳優経験をさせてもらったよ。」
ライアン・ゴズリング「毎日音楽を奏でて、ダンスを踊っていたこの経験は、一生に一度ものの機会だったよ」
エマ・ストーン「ミュージカルの世界で生きていた時は、本当に楽しかったわ。道でダンスしながら歌ったりするの、とても気に入っちゃった。」
予告編を見ただけでワクワクしてしまう世界観をもつ『ラ・ラ・ランド』。それは、キャストが心の底から撮影を楽しんだからこそ生まれた雰囲気のおかげなのだろう。
ああ、楽しみ!
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=qMLmQzCDLjI]