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『ラストナイト・イン・ソーホー』シンクロ・ダンスシーンの舞台裏映像がスゴい ─ 驚愕の入れ替わり長回し

ラストナイト・イン・ソーホー
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エドガー・ライト監督が挑んだ、初のホラー/スリラー映画『ラストナイト・イン・ソーホー』(2021)の米国公開1周年を記念して、劇中で特に印象深かった“シンクロ・ダンスシーン”の舞台裏映像が公開された。ライト監督がTwitterにて映像を投稿、製作の裏側を記している。

1960年代のロンドンに憧れるファッション・デザイナー志望のエロイーズ(演:トーマシン・マッケンジー)は、ソーホーに引っ越してきた夜、不思議な夢を見る。60年代のロンドンにあった「クラブ・ド・パリ」で、歌手を目指すサンディ(演:アニャ・テイラー=ジョイ)と“シンクロ”しているのだ。エロイーズ/サンディはマネージャーのジャック(演:マット・スミス)と踊り、夢に向かって進み出すことになる……。

エロイーズ役のトーマシン、サンディ役のアニャが一瞬で入れ替わるワンカットのダンスシーンは、いったいどうやって撮影していたのかと劇場公開時も話題になっていたもの。今回の映像は、本編映像と定点カメラ2アングルの3映像から構成されており、シーンのほとんどが合成なし、リアルタイムで撮影されていたことがわかる。カメラの後ろにくっついて移動するトーマシン、一瞬の隙をついて入れ替わる鮮やかなムーブメントに注目だ。

監督のライトは「素晴らしいコレオグラフィ(振付)とカメラワーク。こんなシーンは最高のクルーが協力なくして成功しません」とコメント。マット、トーマシン、アニャのほか、振付家のジェニファー・ホワイト、カメラ・オペレーターのクリス・ベイン、ライトが「天才」と称える撮影監督チョン・ジョンフン、VFXスーパーバイザーのトム・プロクター、編集のポール・マクリス、そして美術・衣裳・ヘアメイク・アシスタントディレクターなどの全員に感謝を述べた。「映画に関わった全員の名前を挙げることはできないけれど、できるかぎり。クルー全員の懸命な仕事があったからこそ実現できたシーンです」

ちなみにTHE RIVERのインタビューで、ライト監督は「リハーサルを繰り返し行うことが要でした。ダンススタジオでダンサーとカメラオペレーターとともにリハーサルを実際に撮影してみて、それが上手くいくのかを試していたんです」と語ってくれていた。「大半はひとつの長回しの実写撮影でした。テイクは8回ぐらい重ねたと思います」。公開1周年、あらためて監督の言葉とともに『ラストナイト・イン・ソーホー』を振り返ってみては。

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Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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