DCドラマ「レジェンド・オブ・トゥモロー」「バットウーマン」の打ち切りが決定

DCドラマ「レジェンド・オブ・トゥモロー」(2016-)「BATWOMAN/バットウーマン」(2019-)がともに打ち切られることとなった。米The CW局が発表した。
ドラマ「レジェンド・オブ・トゥモロー」「バットウーマン」は、DCコミックス原作「ARROW/アロー」(2012-2020)「THE FLASH/フラッシュ」(2014-)などからなる“アローバース”を構成する人気シリーズ。前者は2016年から全7シーズン、後者は2019年から全3シーズンが放送されたが、2022年4月29日(米国時間)、ともに製作終了が決定。両シリーズは2022年3月に最新シーズンの放送を終えたばかりだった。
「レジェンド・オブ・トゥモロー」は、脇役ヒーローやヴィランたちが落ちこぼれヒーローチーム・“レジェンド”を結成し、時空を超えて世界を救う物語。多彩な出演者が魅力のひとつで、シリーズを通じてキャスト陣が入れ替わりながら7年間のシリーズが継続されてきた。「コンスタンティン」(2014)からマット・ライアン演じるジョン・コンスタンティンが登場し、のちにレギュラーキャストとなったことなども話題を呼んだ。報道によると、本作の登場人物が別のアローバース作品に今後ふたたび登場する可能性はあるということだ。
シーズン7をもっての終了を受け、脚本・製作総指揮のケト・シミズは「素晴らしいシリーズでした。シーズン8が製作されないことを本当に悲しく思いますが、出演者やスタッフ、脚本家チームの素晴らしいお仕事に心から感謝します」とのコメントを発表。ファンの愛情と熱意にも謝意を示した。
Thank you to our fans; your love and passion for our strange band of misfits has made every break, every script, every daily, every cut, and every mix worth all the hard work. We see you, we love you, and you’ll always have a place on the Waverider. ❤️
— Keto Shimizu (@ketomizu) April 30, 2022

また「BATWOMAN/バットウーマン」は、ゴッサム・シティを舞台に、ケイト・ケインとライアン・ワイルダーという2人の女性を描いてきたシリーズ。シーズン1はケイト・ケインの物語だったが、放送終了後に主演のルビー・ローズが降板。シーズン2ではジャヴィシア・レスリーを主演に迎え、ライアン・ワイルダーを主人公とするストーリーとして再スタートを切っていた。
製作・脚本のキャロライン・ドリスは、発表を受けて「落ち込んでいますが、感謝の気持ちでいっぱい」との声明を公開した。「全51話を作ることができて光栄です。刺激的かつ素敵な大勢のみなさんにご尽力いただきました。プロデューサーやキャスト、スタッフのみなさんに感謝します。そしてファンのみなさん、ありがとうございました!」。
Just got the sad news that #Batwoman will not be seeing an S4. I am bummed, but full of gratitude. What an honor to make 51 episodes. So many inspiring, brilliant people contributed to this series. Thank you producers, cast and crew. Thank you, fans! We love you. ❤️
— Caroline Dries (@carolinedries) April 29, 2022
また主演のジャヴィシア・レスリーをはじめ、バットウィング/ルーク・フォックス役のキャムラス・ジョンソン、マーキス・ジェット役のニック・クリーガンらもSNSを通じてコメントを公開。シリーズの終了にあたり、そろって感謝の気持ちを表している。
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a black superhero, something we’ve always had very few of and always wanted many more of. Thanks to my cast, crew, Caroline, Team Berlanti, DC, WB and CW for the laughs and doors opened, and BATFAMMM remember this… you are “literal perfection” 😌🤘🏾
All my love 💙🖤 2/2 pic.twitter.com/SrIgjsHHXT
— Camrus Johnson (@CamrusJ) April 29, 2022
it’s with immense gratitude that I thank all the fans, the entire crew & my fellow cast members for making Batwoman one of the best experiences of my life. having been the first Black Joker is a dream. while there won’t be a S4, the next chapter will be legendary. MAKTUB 💜
— nick• (@NickCreegan) April 29, 2022
長きにわたって展開されてきたアローバースだが、2020年ごろから縮小の傾向にあり、2012年開始の「ARROW/アロー」は2020年に、2015年開始の「SUPERGIRL/スーパーガール」および2018年開始の「ブラックライトニング」は2021年に終了。このたび「レジェンド・オブ・トゥモロー」「バットウーマン」が打ち切られたことで、残るアローバース作品は、シーズン9が決定した「THE FLASH/フラッシュ」と、2021年に始まったばかりの「スーパーマン&ロイス」のみとなった。
The CW局はアローバース作品以外にも、同じくDC原作の「スターガール(原題)」「ナオミ(原題)」を手がけており、前者は2022年にシーズン3が米国放送され、後者はシーズン1が2022年5月に放送終了予定。ともにその後の予定は発表されていない。そのほか、バットマン不在のゴッサム・シティを描く「ゴッサム・ナイツ(原題)」も計画されている。
なおDCドラマをめぐっては、2022年1月に米WarnerMediaとViacomCBSが傘下企業であるThe CWの売却を検討していると報じられたほか、WarnerMediaとディスカバリーの事業統合による新企業ワーナー・ブラザース・ディスカバリーがDC作品の全体戦略を再検討するとも伝えられた。「レジェンド・オブ・トゥモロー」「バットウーマン」の終了に、こうした企業側の動きがどれほど影響を与えたのかはわかっていない。