『ロード・オブ・ザ・リング』ピーター・ジャクソン監督、ドラマ版の創作には関与せず ― 制作チームの編成に参加

映画『ロード・オブ・ザ・リング』『ホビット』シリーズのピーター・ジャクソン監督が、米Amazonの製作するドラマ版『ロード・オブ・ザ・リング(邦題未定、原題:Lord of the Rings)』への関与について語った。
2017年11月に製作が発表されたドラマ版『ロード・オブ・ザ・リング』は、ピーター監督による映画版のリメイクではなく、J.R.R.トールキンによる原作小説『指輪物語』を再映像化するもの。小説の第1作以前を舞台に、中つ国で起こる新たな物語を描く、いわば原作の前日譚になるとされている。一部メディアでは、本作にピーター監督が参加するという噂がささやかれていた。
ところが仏AlloCineの取材にて、ピーター監督はドラマ版の創作に直接携わらないことを明らかにしている。
「ドラマ版『ロード・オブ・ザ・リング』にはまったく関わっていません。僕の名前が出てくるのはわかりますが、今回のプロジェクトでは何もしていないんです。」
このようにピーター監督はドラマ版への関与を否定しているが、しかし「何もしていない」というのは正確ではなさそうである。
なぜなら独IGNのインタビューにて、ピーター監督とAmazonがドラマ版の製作にあたって話し合いをしたこと、ドラマ版の製作チームの選定にピーター監督が関わっていることが判明しているからだ。
「(ドラマ版について)Amazonと電話で話をしました。1年以上前だと思いますね。良い取り組みだと思いましたよ。とても前向きな企画なので、魅力的だし、楽しみですね。でも僕自身はテレビシリーズの全体に責任を負えないと思います。これまでの人生で、こういうシリーズを手がけたことがありませんから。ショーランナー(製作統括)を務めるにはふさわしくないですよ。いま、僕は(ドラマ版の)創作チームを集めているところなんです。」
すなわちピーター監督は、ドラマ版『ロード・オブ・ザ・リング』の創作面には携わらないものの、企画が本格始動する前段階には関わっているわけだ(監督自身が「関わらない」というスタンスを貫いている以上、なんらかの形でクレジットされることはないと思われる)。各エピソードの脚本・監督など制作メンバーの顔ぶれは現時点で不明だが、いずれにせよピーター監督が信頼を寄せるメンバーが集うとなれば、がぜん期待も高まるというものだろう。
ドラマ版『ロード・オブ・ザ・リング』は現在企画の初期段階にあり(2018年6月8日時点)、配信日などは未定。映画版で魔法使いガンダルフを演じたイアン・マッケランは再演に意欲的な姿勢を見せていたが、果たして…?
Sources: AlloCine, IGN
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