ヒュー・グラント、『ラブ・アクチュアリー』のダンスシーンは「やりたくなかった」「でも好きな人もいる」と苦笑い

ホリデーシーズンが始まると、リチャード・カーティス監督の『ラブ・アクチュアリー』(2003)見返すファンも多いはず。クリスマス・ムービーの定番であり、今なお世界中から愛されるロマンティック・コメディだ。メインキャストの一人としてイギリス首相を演じたヒュー・グラントは、名シーンとして印象深いダンスシーンについて複雑な感情を明かしている。
クリスマス直前のロンドンを舞台に、男女19人のそれぞれの愛の形を描いた『ラブ・アクチュアリー』。イギリスらしいユーモアとともに綴られるエピソードの数々は時にシリアスでビターな結末を迎えるものもあるが、観る側の心を優しく包む、暖かい作品だ。
ヒュー扮するイギリス首相デイヴィッドと言えば忘れてならないのが、ポインター・シスターズのヒットナンバー「ジャンプ」に合わせて首相官邸で踊るシーンだ。思い出すだけで自然と笑いがこみ上げるこのシーンについてヒュー自身は「脚本を読んだとき、うーん、これやりたくないなと思いましたね。ダンスするなんて全然思い描けなかったし、リハーサルをするのに一人にされましたし」と苦い想いを抱いていたことを、本作が20周年を迎えることを記念した米特別番組にて語っている。
ヒューが乗り気でないことは監督にも十分伝わっていたようだ。「ずっとノーと言い続けていましたからね。私が病気にでもなって、この一連のシーンはなしにしようってなるのを望んでいたんじゃないでしょうか。撮影の日も気難しい表情をしていましたが、契約だから仕方ないんだと分かっていたようですよ」とユーモアたっぷりに当時の様子を語った。
「特に、リズムに乗ってお尻を小刻みに揺らす冒頭は、契約上のギロチン台にいるような感覚だった」と険しい表情で振り返るヒュー。決死の覚悟で臨んだダンスシーンを監督は「彼はやって見せた、完璧でした」と讃えている。
また、ノリノリで踊っているところを秘書の女性に目撃されてしまうのがこのシーンの白眉。これはヒューによるアイデアだったそうだ。
「今日まで、映画史上最大の耐えがたきシーンだと考えていた人たちに私も同意します。でも、あれが好きだって人もいるんですよ」とこれまたヒューらしいジョークを交えながらコメントしている。
ダンスシーンを渋りながらも、自分らしいアイデアも提案した上でやり切るヒューはやはり卓越したコメディセンスを持つ俳優だ。次回『ラブ・アクチュアリー』を見る際は、新たな視点で楽しむことができるだろう。
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Source:ABC News