ルーカスフィルム、トップ交代しばらく先か ─ キャスリーン・ケネディ社長の「数年先まで」続投をディズニーCEOが表明

『スター・ウォーズ』『インディ・ジョーンズ』シリーズを擁する米ルーカスフィルムのキャスリーン・ケネディ社長が、少なくとも契約満了を迎える2021年以降も同職を続投する意向であることがわかった。2021年3月9日(米国時間)に行われた投資家向けのカンファレンスにて、米ウォルト・ディズニー・カンパニーのボブ・チャペックCEOが表明している。
キャスリーン・ケネディは、ディズニーがルーカスフィルムを買収した2012年に、創設者ジョージ・ルーカスの後任として社長に就任。スカイウォーカー・サーガ完結編の『スター・ウォーズ』続3部作や、2027年まで計画されている『スター・ウォーズ』新作ラインナップを率いるなど、同社を牽引してきた人物だ。
『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』(2019)公開前となる2019年11月、ケネディ社長がルーカスフィルムとの間で交わしていた契約が、2021年をもって満了することが伝えられていた。満了年となる2021年に入り、ケネディ社長の進退に注目が集まる中、このたび公の場でチャペックCEOが現状を報告するに至った。
チャペックCEOは、社長の座がアニメ「スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ」(2008-2020)「スター・ウォーズ 反乱者たち」(2014)や「マンダロリアン」(2019-)のエピソード監督を手がけたデイヴ・フィローニか、「マンダロリアン」を率いるジョン・ファヴローに引き継がれる可能性に関する質問を受けて、以下のように返答している。
「キャシー(キャスリーン)・ケネディのような人財にルーカスフィルムを率いていただき、非常に感心しておりました。この先何年にも渡ってキャスリーン・ケネディにルーカスフィルムを経営して頂くことを楽しみにおります。」
ケネディ社長の今後の在職期間について、“何年か先”と濁したチャペックCEO。少なくとも2021年に入り、ルーカスフィルムはケネディ社長との契約を延長したということだろう。2020年12月、ディズニーは『スター・ウォーズ』シリーズの新作ラインナップを一挙に発表。きたる新作群への備え、ひいてはフランチャイズの拡大にあたり、引き続きケネディ社長に指揮を取ってもらうというルーカスフィルム社の狙いが伺える。
1971年に設立されたルーカスフィルムが最初に迎えたトップの世代交代は、まさにケネディが社長に指名された2012年。それまではジョージ・ルーカスがおよそ41年間会社を率いてきた。契約の延長年数が定かでない以上、ケネディ社長が今後どれくらい現職に位するのかは不明だが、フィローニやファヴローをはじめとする、後継者にふさわしい次世代の人材が幾人か頭角を現しつつあるのも事実。その世代交代のタイミングには注視しておくべきだろう。
Source: Collider