マッツ・ミケルセン、『ファンタビ』グリンデルバルド役を引き受けた理由とは? ─ 批判覚悟の出演、決め手を明かす

ハリー・ポッター魔法ワールド最新作『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』で、ジョニー・デップに代わりグリンデルバルド役を演じたのは、“北欧の至宝”の異名を持つマッツ・ミケルセン。アイコニックなキャラクターの代役ということもあり、大きなプレッシャーを語っていたマッツだが、それでもオファーを引き受けた理由とは何だったのだろうか。
『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』でのマッツの演技には、封切り前から絶賛の声が寄せられており、公開後は多くのファンから好意的な反応が見受けられる。一方マッツは、名優のジョニー・デップから役を引き継ぐことに「もし全てを耳に入れ始めていたら、一歩を踏み出そうとはしなかったでしょう」と英British GQで語っており、出演承諾前の並々ならぬプレッシャーを明かしていた。
しかし、マッツは「批判」というリスクを負ってでも出演したいと思うほどの魅力を、グリンデルバルド、そしてJ.K.ローリングとスティーブ・クローブスが手掛けた本作の脚本に感じていたという。マッツの触手を刺激したのは、グリンデルバルドとダンブルドアの「美しく、残酷な過去」にあったようだ。
「もし一つの物語としてバラバラなものだと感じていたら、“ノー”と言っていたでしょうね。彼らのやろうとしていることには、曖昧さがある。特に(2人の)関係性においては。2人は絶対にお互いが好きだけど、それでも絶対にお互いを排除しなければいけないんです。」
マッツが惹かれたという“曖昧さ”が醸成されたのは、前作『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』(2018)でグリンデルバルド役を怪演したジョニー・デップのおかげでもあるだろう。グリンデルバルドが、行動や考えが読めないような、ある意味で“曖昧な”人物だったからこそ、本作で容姿に変化があっても、米Insiderの「ミケルセンはグリンデルバルド役に自然と溶け込んでいる」といった評価にも頷くことができるのかもしれない。
またマッツ自身、グリンデルバルド役には独自のアプローチで挑んだことを公開前に明かしており、「誰かのコピーをする僕なんて、誰も興味がないし、創造的には自殺行為ですよね」と語っていた。『ファンタビ』のキーパーソンであるグリンデルバルドの幅を広げたマッツ。続く第4作、そしてダンブルドアとの最終決戦が描かれるであろう第5作での活躍に早くも期待が高まる。
Source: British GQ,Insider