マッツ・ミケルセン、『DEATH STRANDING』小島秀夫監督は「ゴッドファーザー」 ─ 完成度に驚愕、初めてのゲーム参加を振り返る

PlayStation®4用ソフトウェア『DEATH STRANDING(デス・ストランディング)』が2019年11月8日(金)に発売される。世界的クリエイターである小島秀夫監督の最新作となる本作には、ノーマン・リーダスやレア・セドゥ、マーガレット・クアリーら豪華キャストが出演。なかでも『ドクター・ストレンジ』(2016)『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)などで知られる“北欧の至宝”マッツ・ミケルセンの出演は大きな話題を呼んだ。
待望のリリースを控えて、このたびマッツは盟友でもある小島秀夫監督を改めて絶賛。ロシアのメディア「TASS」にて、『DEATH STRANDING』への参加を振り返った。

マッツが『DEATH STRANDING』で演じているのは、ヘビースモーカーのクリフ役。その正体は謎に包まれており、マッツも「どこまで言っていいのか分からない」と語るほど。「悪役なんですか?」と尋ねられると、「単なる悪役だとは決して言いません」とだけ答えた。「何時間、何日とプレイするほどキャラクターたちのことが分かっていきます。遊ぶほどにキャラクターが膨らんで、パズルを組み当てる小さなピースを見つけられることでしょう」。
すでにゲームファンだけでなく、映画ファン・音楽ファンを巻き込む話題作となっている『DEATH STRANDING』だが、マッツはその内容について「ものすごいところに私たちを連れて行ってくれる作品」だと述べている。
「ビジュアル的に驚かされるだけでなく、遊び方にも驚きました。革新的で、かつてないものになっていますよ。きっと、みなさんはヒデオ・コジマにそういうものを期待するんですよね。彼は、新しいものを生み出すゴッドファーザーですから。」

マッツにとって、モーションキャプチャーでゲームに出演するのは今回が初めての体験。パートナーとなった小島監督について「とても紳士的で、非常に寛大な人」だったと語るマッツは、その共同作業や撮影をこのように振り返っている。
「まずは膨大なストーリーボード(絵コンテ)があって、あらゆるシーンのショットがすべて描かれているんです。これこそ彼(小島監督)のグラフィックノベル、作りたいイメージなんですよ。そして、グリーンのスーツを着て、カメラの付いたヘルメットをかぶり、グリーンスクリーンの部屋に入るんですけど…すっごく変な感じでしたね! 短いシーンを撮っていくんですが、全体のストーリーを正確には知らないんです。ゲームに組み込まれるものだし、(ストーリーは)みなさんが変えられるものですからね。だけど、僕たちがすべてのシーンを演じていますよ。」
ゲームのストーリーをすべて把握せずに撮影に臨む、その事実を自分できちんと受け入れることは、俳優マッツ・ミケルセンにとって「一番のチャレンジだった」という。そのため撮影では、小島監督の発想や思考を感じ、理解しようとすることが「クリフ役を演じ、監督の世界観に合ったアイデアを提案するには必要不可欠だった」そう。「秀夫はひらめきをたくさん与えてくれました」と、監督のビジョンにマッツは賛辞を贈っている。

『DEATH STRANDING』への出演を経た今、マッツは“映画とゲームが相乗効果を生む時代”の到来を肌で感じているようだ。PlayStation®4用ソフト『サイバーパンク2077』にキアヌ・リーブスが出演していることに言及しながら、「未来がやってきますよ。世界が変わるのではないし、ゲームが僕たちの主な仕事になることはないでしょうが、2つの世界に橋が架かって、面白いものがもたらされるように思います」とも語られているのである。
「昔、テレビが登場した時、みんながパニックになりました。“どうなっちゃうんだろう、映画は終わりなのか”って。また映画が登場した時には、“演劇は終わってしまうのか”って、みんながパニックになりました。この世界には、いつも新しいものを加えることができるのです。これは新たな一歩ですよ。」
PlayStation®4用ソフトウェア『DEATH STRANDING(デス・ストランディング)』は2019年11月8日(金)にパッケージ/ダウンロード版が同時発売。パッケージ版には「スペシャルエディション」「コレクターズエディション」、ダウンロード版には「デジタルデラックスエディション」も用意されている。
Source: TASS