絶望の青春『マーティン・エデン』公開決定 ─ ヴェネツィア国際映画祭で男優賞受賞、ついに日本上陸

“絶望の青春”。2019年ヴェネツィア国際映画祭にて、主演のルカ・マリネッリが『ジョーカー』ホアキン・フェニックスを抑え、見事《男優賞》に輝いた『マーティン・エデン』が2020年9月に全国公開となる。あわせて、日本版予告編&オリジナルポスターも到着した。
貧しい船乗りの青年マーティンは、上流階級の娘エレナと出会い、恋に落ち、文学に目覚める。激動する時代、労働者地区に生まれ育った無学の青年は、運命の出会いに導かれて文学にのめり込んでいった。作家になるという夢に向かい、マーティンはひたすらに己の道を突き進むが、生活は困窮し、恋人の理解も得られない。ところが、絶望に駆られてすべてを諦めようとした矢先、彼の運命は一変する。果たして彼を待ち受けるのは希望か、絶望か。
公開された予告編は、ルカ・マリネッリが男優賞を受賞したヴェネツィア国際映画祭の授賞式の様子から始まり、マーティンがエレナと出会う場面へ。「世界は私より強い。私は身を挺してその力に抗うしかない」。作家になると決意したマーティンは書き続けるが、応募した作品はすべて送り返されてくる。やがてマーティンの前に、「社会主義は君の描いたものに意義を与える」と諭す人物が現れて……。
ハリソン・フォード主演の映画版でも話題の冒険小説、『野性の呼び声』で世界的名声を獲得した作家ジャック・ロンドンによる自伝的小説を、本作はイタリアを舞台に映画化。監督のピエトロ・マルチェッロは、2019年トロント国際映画祭審査員プラットフォーム賞、2020年イタリア・アカデミー賞脚色賞を受賞した。主人公マーティン役のルカ・マリネッリは『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』(2017)などで知られ、“イタリアのアラン・ドロン”とも称される俳優。シャーリーズ・セロン主演のNetflix映画『オールド・ガード』(2020)ではセロン率いる特殊部隊の一員を演じた。
映画『マーティン・エデン』は2020年9月、シネスイッチ銀座、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次ロードショー。