『スーサイド・スクワッド』ブーメラン役のジェイ・コートニー、マーベル映画を賞賛。うっかりDCの弱点を突く結果に
映画『スーサイド・スクワッド』でブーメラン役を演じているジェイ・コートニーがMTVのインタビューに応じた。コートニーは「マーベルとDCの違い」に言及した。
コートニーは冷静な視線でマーベル映画とDC映画を分析している。彼はマーベルの映画づくりを賞賛しつつも、DC映画の性質にも一定の理解を示しているようだ。

マーベルはコミックを「マリネ」する
インタビュアーに「マーベル対DC」問題について尋ねられたコートニーはこう話している。
「DCはまだ憎まれ役だからな。マーベルには、ちゃんと効きそうなスゴい方法論がある。俺は(マーベル作品を)たくさん観てないけど、いくつかの映画はマジで、本当によくできてた。とっても面白かったよ。彼らには最高のマリネを作る時間があったんだな。現代にすべてが成立してる。でも俺たちは誰が誰なのかを分かってる必要すらなかったんだ。『いいね、みんなで集まって騒ごうぜ。数十億ドル稼いじゃおう、最高だろ!』って感じさ。俺はそういうのもイイと思うよ」
ここでいう「マリネを作る時間」という言葉には2つの解釈ができそうだ。コミックを映画へ移す時間のことか、キャラクターが映画に定着する時間のことか……。「映画を製作する時間」と「ユニバースを展開する時間」と言いかえてもいいだろう。しかしコートニーは意識していないだろうが、これこそが現在のDC映画が抱える問題を象徴する言葉かもしれない。
DC映画の弱点は「時間」?
たとえば『スーサイド・スクワッド』の場合、デヴィッド・エアー監督が脚本をわずか6週間で執筆したという話や、あらかじめ公開日が決まっていたことで製作に影響が出たという証言が聞かれていた。すでにDCエクステンデッド・ユニバースは2020年までの予定が発表されているが、製作スケジュールに関する不安は払拭されたとは言いがたい。
またマーベルとDCでは、「ユニバースを展開する時間」にも大きな違いがある。マーベル・シネマティック・ユニバースが世界観や各キャラクターの紹介に5年を費やしてから『アベンジャーズ』を製作したのに対して、DCはスーパーマンの単独映画『マン・オブ・スティール』を製作したあと、スーパーマンを初登場のバットマンといきなり対決させている。ヴィランたちのアンサンブル映画である『スーサイド・スクワッド』もメインキャラは全員初登場という状況だった。
もちろんDC映画のキャラクターも、これから多くの映画が公開されるうちに観客に定着していくことだろう。次の大勝負となるのは、“DC版『アベンジャーズ』”などと紹介されることもある『ジャスティス・リーグ』の映画版だ。それまでにユニバースがいかに展開され、定着するのだろうか……。
(コートニーの名誉のために)
一応最後にひとこと添えておくと、ジェイ・コートニー自身は決してDCを批判していない。表現には語弊があるものの、コートニーはおそらくDC映画を「お祭り大作映画」として捉えているのではないだろうか。彼はあくまで「どちらもあって良い」という視点で語っているのである。
source: http://comicbook.com/dc/2016/09/25/jai-courtney-talks-suicide-squad-criticism-marvel-vs-dc/
http://www.cinemablend.com/news/1559969/why-marvels-team-ups-work-so-well-according-to-dc-star-jai-courtney