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マーベル、『ブラックパンサー3』チャドウィック・ボーズマン主演で企画していた

ブラックパンサー
Black Panther (2018) Directed by Ryan Coogler ©Walt Disney Studios Motion Pictures 写真:ゼータイメージ

米マーベル・スタジオが、2022年公開『ブラックパンサー2(仮題)』につづく続編として、シリーズの第3作をチャドウィック・ボーズマン主演で企画していたことがわかった。米The Hollywood Reporterが報じている。

『ブラックパンサー』(2018)は、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)で初登場したワカンダ国王ティ・チャラを主人公とするマーベル・シネマティック・ユニバース初の黒人スーパーヒーロー映画。ワカンダ王国や希少金属ヴィヴラニウムなどをめぐって思惑が入り乱れるアクション作品として絶大なるヒットと高評価を獲得し、ティ・チャラは『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)でも活躍した。しかし、演じるチャドウィックは2016年から大腸がんとの闘病生活を送っており、2020年8月28日、続編の撮影を待たずにこの世を去っている。

The Hollywood Reporterの取材によると、チャドウィックのエージェントを務めていたマイケル・グリーン氏は、チャドウィックが『ブラックパンサー2』でティ・チャラ役を再演するために、マーベル・スタジオから1,000万ドルをあらかじめ受け取る契約交渉に入っていたとのこと。すでに計画されていた『ブラックパンサー』第3作のため、さらに2,000万ドルの交渉も進められていたという。グリーン氏は金額についての明言を避けつつ、チャドウィックが報酬を指示することはなかったと強調している。

ここからうかがえるのは、『アイアンマン』『キャプテン・アメリカ』シリーズなどと同じく、マーベル・スタジオ側が『ブラックパンサー』を3部作(あるいはそれ以上のシリーズ作品として)構想していたことだ。既報によると、マーベル・スタジオ/ディズニーはチャドウィックが病を患っていたことを知らされておらず、チャドウィック自身も逝去直前まで『ブラックパンサー2』に参加する強い意思を抱いていたという。すなわち、双方ともに“チャドウィック・ボーズマンの『ブラックパンサー』”を今後も継続するつもりだったのだ。

2020年12月11日、マーベル・スタジオ/ディズニーは『ブラックパンサー2』でティ・チャラ役の再キャスティングを行わないことを正式に発表。続編ではティ・チャラの故郷であるワカンダと、前作で登場したキャラクターをさらに掘り下げると告知した。報道によれば、ティ・チャラの妹シュリ(レティーシャ・ライト)の役割がより大きくなると伝えられているほか、ナキア役ルピタ・ニョンゴ、ラモンダ役アンジェラ・バセット、エムバク役ウィンストン・デュークも続投するとのこと。チャドウィックをデジタル技術によって再登場させることもないと明言されている。計画されていた第3作がどうなるのかは不明だが、まずは続編がいかに結実するかがひとつのポイントになるだろう。

映画『ブラックパンサー2(仮題)』は2022年7月8日に米国公開予定。監督・脚本には前作のライアン・クーグラーが続投し、撮影は2021年7月の開始予定と報じられている。

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Source: The Hollywood Reporter

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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