『Marvel’s Avengers(アベンジャーズ)』ベータテスト先行レビュー ─ 憧れのヒーローになって戦う興奮、フォトモードも楽しい

全マーベル・ファン待望の最新ゲーム『Marvel’s Avengers(アベンジャーズ)』がいち早くプレイできるベータ版が、2020年8月7日より順次開始される。THE RIVERではこのベータ版を先行プレイ、簡単なレビューをお届けする。
『Marvel’s Avengers』でプレイヤーは、アイアンマンやソーなど、おなじみのマーベル・ヒーローたちを操作できる。物語はゴールデンゲートブリッジで起こる「A-Day」の危機から、つまり開始早々そのまま一つのクライマックスに。アイアンマンら憧れのヒーローが登場して盛り上がる華やかな式典の最中、何者かがゴールデンゲートブリッジを襲撃。突如として街はパニックに陥り、爆炎あがる橋にアベンジャーズが向かう。
操作感は直感的だ。(PlayStation4の場合)□ボタンで連打攻撃、△ボタンで強攻撃を繰り出す。L・Rボタンではキャラクター固有の技があてられ、ゲージを貯めると必殺技も使える。戦闘スタイルはキャラクターごとにバラエティに富んでいるが、おなじみのヒーローばかりなので戸惑うこともないだろう。

ソーはハンマー(ムジョルニア)を振り回す近距離戦から、ハンマー投げ、雷攻撃など、距離のある標的までオールマイティにカバー。敵を「ゴン!ゴン!」と次々叩き落としていくのが気持ちいい。アイアンマンはリパルサーやユニビームなど、主に中〜長距離戦に特化。自在に飛び回りながら、着実に撃ち落としていこう。
ハルクはもちろんパワータイプで、巨体を活かして敵を薙ぎ払う。身体が大きい分狙われやすいのだが、機動力も高いのでうまくかわしながら、ジャンプからの着地スマッシュが強力。ブラック・ウィドウは「A-Day」タスクマスター戦に挑んだ限りでは近距離戦向けの印象だ。しなやかに敵の懐に潜り込み、連撃を仕掛けよう。キャプテン・アメリカはコンバット術を中心に、盾を投げて離れた敵も打ち落とすことができる。
懸念されていたビジュアルは全く気にならない

マーベル・シネマティック・ユニバースの映画版のイメージがあまりにも強いことから、キャラクターのビジュアルに「違和感がある」という声もあるだろう。
ゲームをプレイしてみると、これは気にならない。当たり前ではあるが、このゲームの世界観はゲーム独自のもの。この感覚は、実際にキャラクターを操作してみるとより実感できるはずだ。
一方で映画版のシーンにオマージュを捧げるような、マーベル・ユニバースならではの演出もある。また、ソーのムジョルニアの打撃音や、アイアンマンのリパルサー射撃時の「キュイーン」というチャージ音など、聞き覚えのあるサウンドも。日本語吹替声優も映画版とは異なるが、独自の味と魅力を持っている。ただし、ブラック・ウィドウの声が印象よりも可憐で、映画版のスカーレット・ヨハンソンや米倉涼子のハスキーな声に慣れていると少し戸惑うかも。
ゲームの拠点となるのは、アベンジャーズのヘリキャリアだ。艦内にはメンバーの部屋や、「HARMルーム」「ウォー・テーブル」など様々な施設がある。
「HARMルーム」はバーチャル空間で仮想敵を相手に技を試せる、言わばプラクティス・モード。個性的なヒーローたちを駆使するのがゲームのカギとなるから、ここで気が済むまで練習しておくのが良いだろう。「ウォーテーブル」は、世界各地で勃発するミッションを選ぶことが出来るマップだ。艦内にはアベンジャーズゆかりの品々が多く、探索するだけでもワクワクする。
カマラ・カーンが良い
このゲームで初めて大々的に紹介されるミズ・マーベルことカマラ・カーンは、もともとアベンジャーズのファン小説を書くような、言わば「アベンジャーズオタク」の少女で、身体の一部もしくは全身を巨大化させたり回復できる能力を手に入れる。インヒューマン病によってこの能力を得たばかりで、アベンジャーズの先輩たちのように戦闘経験が豊富なわけではない。だからこそ、彼女のスタイルは巨大化させた手脚をとにかくブンブン振り回すガムシャラ戦法。ところがこの実力がなかなか侮れず、近〜中距離の敵をバッコバコに薙ぎ払うのが爽快だ。
事実上アベンジャーズの一員として加わりながらも、ヘリキャリアを駆け回って「あのアベンジャーズたちがここでくつろいでいたんだ!」とか「ニック・フューリーに会っちゃった!」とはしゃぐ姿は、まさしくプレイヤーの投影。カマラと興奮を分かち合いながら、ゲームの世界に飛び込もう。
フォトモードや収集、お楽しみ要素もたっぷり
「フォトモード」も最高だ。好きな瞬間に、自由なアングルから写真撮影することが出来て、被写体深度なども好みに調整できる。味のある一枚に仕上がるフィルターも、「I AM IRONMAN」などグッとくるネーミング。大好きなヒーローの、最高にカッコいい瞬間を撮って、SNSでシェアするのが楽しみだ。正直言うと、このフォトモードで遊んでいるだけで1日が終わってしまいそうですらある。

ゲーム内のあちこちには宝箱のようなボックスがあり、中にはギア、リソースなどの収集アイテムがある。(ちなみにボックスを開けるモーションにもキャラクターの個性が出ていて、直前までさんざん暴れまわったハルクが足で小突いて開くのが可愛い。)
マーベルらしく、「コミック」がコレクションできるというのも洒落が効いている。実際のマーベル・コミックの表紙アートなので、集めたコミックを眺めているだけで楽しい。
キャラクターに装着させてパワーアップなどの恩恵が得られるギアには、いくつかの部位や種類があって、一見ちょっと複雑そうに感じた。どのギアを装着するべきか迷うのが楽しいというプレイヤーは良いが、面倒だという場合でもボタンひとつで「最適なギア」を自動的に装着できるから、あまり心配しなくても良さそうだ。
このベータテストで筆者がプレイできたのは「A-Day」後、ハルクとカマラ・カーンのペアで挑むミッションまで。次々現れる敵兵の中には、防御盾を持った個体もいて、強攻撃で体制を崩してからでないと攻撃を防がれてしまう。

何度か倒されながらも立ち回りを学び、程よく苦戦しながら進め、ボスキャラクターの一体であるアボミネーションとも対決。映画『インクレディブル・ハルク』(2008)にも登場した、ハルクよりも一回り巨体のヴィランだ。まさに映画さながらのド迫力バトルを楽しめる。(ここでもフォトモードで数十分は遊んでしまう。)

マーベルのファンなら間違いなくハマれるタイトルだ。ソロプレイでも充分のめり込んだが、最大4人で協力して戦えるオンラインプレイ(CO-OP)も大いに期待できる。追加コンテンツではホークアイや、PlayStationではスパイダーマンといったヒーローも操作できるというから、今後数年間は楽しませてくれそうな1作であることは間違いない。世界中のマーベル・ファンが自分ならではの攻略法をあれこれ議論するのが楽しみだ。
『Marvel’s Avengers(アベンジャーズ)』ベータ版スケジュール
- 2020年8月7日(金)〜8月9日(日)
PlayStation4予約特典ベータ - 2020年8月14日(金)〜8月16日(日)
Xbox One / Steam予約特典ベータ及びPlayStation4オープンベータ - 2020年8月21日(金)〜8月23日(日)
オープンベータ
PS4/Xbox One/PC『Marvel’s Avengers(アベンジャーズ)』は2020年9月4日(金)発売。