「モンスター・ヴァース」新作ドラマ、ゴジラが重要な役割に ─ 「新旧の怪獣が登場する」と監督

『ゴジラvsコング』(2021)に続く「モンスター・ヴァース」の新作ドラマシリーズで、日本の誇る怪獣王・ゴジラが、物語の重要な役割を引き続き担うことがわかった。監督・製作総指揮のマット・シャックマンが米Colliderにて明かした。
「モンスター・ヴァース」は、ハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』シリーズと『キングコング:髑髏島の巨神』(2017)からなるワーナー・ブラザース&レジェンダリー・ピクチャーズの一大フランチャイズ。本作は初のテレビシリーズだが、映画並のスケールが求められるために製作費が大きなポイントとなる。しかし、シャックマンは「作品の規模とは関係なく予算は足りなくなるもの。大切なのはストーリーテリングです」と語った。
「ゴジラがどの程度ストーリーに関わってくるのかという問題があるし、実際にゴジラはとても重要な役目を担っています。ゴジラの関わり方がシリーズにとって重要なのです。それに、みなさんが本作で出会う怪獣はゴジラだけではありません。」
米ComicBook.comの取材でも、監督は幼い頃からゴジラ映画が大好きだったことを明かし、「数百人もの人々がゴジラから逃げ惑うシーンを撮りました。これで“死ぬまでにやりたいことリスト”のひとつをクリアできた」と語っている。また、登場する怪獣についても「たくさんの怪獣を作りました。新しいもの、以前から登場しているもの。楽しかったですね」と明かした。
これらの発言からは、本作にゴジラを含む新旧の怪獣が複数登場することがうかがえる。気になるのは、「以前から登場している怪獣」が東宝怪獣映画に登場した怪獣を指しているのか、それともモンスター・ヴァースに以前登場したオリジナルの怪獣を指しているのかということだ。『GODZILLA ゴジラ』(2014)のムートーをはじめ、モンスター・ヴァースには東宝の怪獣以外にも独自の怪獣が多数存在するが……。
本作はゴジラとタイタンの戦いでサンフランシスコが壊滅し、怪獣の実在を人々が認識した後の世界を舞台に、とある家族が闇に葬られた秘密と遺産に迫る中、秘密結社モナークに接近していく物語。したがって、時系列は『GODZILLA ゴジラ』よりも後になりそうだが、監督は「時系列がストーリーの鍵を握っているんです。面白いところなので何も言えません」とだけ語っている。
なお、モンスター・ヴァースでは『ゴジラvsコング』の続編映画(タイトル未定)も2024年3月15日に米国公開予定だが、シャックマン監督は映画のチームとあまり話し合いをしていないといい、どうやら映画とドラマはさほど関連性を持たない模様。「重なる部分はある」ものの、「マーベル・シネマティック・ユニバースほど物語が密接に関わっていることはありません」と強調した。
本作の出演者はアンナ・サワイ、渡部蓮、キアシー・ クレモンズ、ジョー・ティペット、エリサ・ラソウスキ、カート・ ラッセル、ワイアット・ラッセル、山本真理ほか。製作総指揮および第1話・第2話の監督を「ワンダヴィジョン」(2021)のマット・シャックマンが、脚本・製作総指揮をクリス・ブラック&マット・フラクションが務めている。
「モンスター・ヴァース」Apple Originalドラマシリーズ(タイトル未定)の配信時期は未定。
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Sources: Collider, ComicBook.com