Netflix6月配信ラインナップ ─ スパイク・リー監督新作、「13の理由」「フラーハウス」最終シーズン、「クィア・アイ」新シーズンまで

Netflixでは、6月も話題作が続々と配信が開始となる。完結を迎える人気のドラマシリーズもあれば、著名な監督や俳優による最新作も。是非、見逃さずにチェックしてみてほしい。
「フラーハウス:ファイナル・シーズン」6月2日配信
1987年から1995年にかけて米ABCテレビで放送された『フルハウス』から30年後のタナー家を描くスピンオフシリーズの完結編。ファイナル・シーズンでは、D・Jの3人の息子、ステファニーの新たに生まれた赤ちゃん、キミーの元気な家族たちがひとつ屋根の下に大集合する。3人の“オオカミ女たち”は、合同結婚式を計画し、長年の思い出を祝うことに。昔に負けないくらいさらに賑やかな雰囲気の中、ついにフィナーレを迎える。

「フラーハウス」は、アシュレー&メアリー=ケイト・オルセン姉妹を除いて「フルハウス」のオリジナルキャストが総出演。テーマ曲もおなじみ「Everywhere You Look」だが、「フラーハウス」ではカーリー・レイ・ジェプセンが歌う新バージョンとなっている。
『ラストデイズ・オブ・アメリカン・クライム』6月5日配信
『ジョイ』(2015)『ブライト』(2017)などで知られるエドガー・ラミレス主演、“アメリカ史上最後の強盗計画”に挑む犯罪者たちを描いたアクションクライムスリラー。舞台は、決して遠くない近未来のアメリカ。犯罪やテロを未然に防ぐための最終手段として、「法に反する行為を制御するシグナルを送信する」という前代未聞の計画をアメリカ政府が実行することに。犯罪経験が豊富なグラハム・ブリッケ(ラミレス)、ギャングの後継者ケビン・キャッシュ、闇取引するハッカーのシェルビー・デュプリーの3人はチームを組み、シグナルが送信される前にアメリカ史上最後の強盗に挑む……。

グラハム役のラミレスほか、ケビン役を『ファニーゲーム U.S.A.』(2017)のマイケル・ピットが、シェルビー役を『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015)のアンナ・ブルースターが演じる。『第9地区』(2009)『ハードコア』(2015)のシャールト・コプリーも出演している。監督を務めるのは、リーアム・ニーソン主演『96時間』シリーズ第2・3作を手がけたオリヴィエ・メガトン。オリヴィエは、『レッド・サイレン』(2002)や『トランスポーター3 アンリミテッド』(2008)など数々のアクション作品を生み出してきた。脚本は、同名のグラフィック・ノベルを原作に『オブリビオン』(2013)のカール・ガイダシェクが手がける。
「13の理由:最終シーズン」6月5日
1人の女学生の自殺にまつわる“13の理由”をめぐってスタートした世界的人気を誇る一大シリーズがついに完結編を迎える。卒業を目前にした主人公クレイら、リバティ高校の最上級生たち。しかし、そこにはまだ知られていない危険な秘密があり、彼らは自分たちの人生を大きく揺るがす苦渋の決断を迫られることになる。
主演はシリーズを通じてクレイ・ジェンセン役を演じてきた、『ドント・ブリーズ』(2016)のディラン・ミネット。ほかおなじみのメンバーには、ジェシカ役に『パラノーマル・アクティビティ4』(2012)のアリーシャ・ボー、トニー役に『ある女流作家の罪と罰』(2018)のクリスチャン・ナバロ、ジャスティン役に「TRUE DETECTIVE/二人の刑事」(2012-)、ザック役に「リバーデイル」(2017) のロス・バトラーら旬の若手俳優が集結している。
「クィア・アイ: シーズン5」6月5日配信
毎回、悩みを抱える依頼人を心身共に変身させる“ファブ5”のプロフェッショナルぶりと、陽気な5人との心の交流が魅力の「クィア・アイ」の新たな舞台はフィラデルフィア。映像では、ゲイであることを隠し苦悩する神父、背が高いことでからかわれてきた黒人女性、育児に自身が持てないアジア人女性といった、様々な悩みを抱える人々が登場する。“ファブ5”の5人は、今回もおなじみの陽気さと確かな専門技術、そして包容力をもって依頼人を変身させていく。
「クィア・アイ」は、ファビュラスな5人通称“ファブ5”のフード&ワイン担当:アントニ、インテリア担当:ボビー、美容担当:ジョナサン、カルチャー担当:カラモ、ファッション担当:タンが、自信を失った人たちを大改造して、魅力的に生まれ変わらせるリアリティ番組。特徴は、彼らが全員ゲイであり超個性的で、それぞれの分野のプロフェッショナルであること。その斬新なアイディアや、弱者の立場に立った言葉は多くの視聴者の胸を打ち、高い評価を得ている。
『ザ・ファイブ・ブラッズ』6月12日配信
『ブラックパンサー』(2018)チャドウィック・ボーズマン出演、『ブラック・クランズマン』(2018)スパイク・リー監督の戦争映画。本作はベトナム戦争に従軍した4人のアフリカ系アメリカ人の退役軍人たちが、戦死した小隊長(ボーズマン)とその地のどこかに眠る財宝を探しに、ジャングルに戻っていく物語。4人はベトナムで人々や自然の猛威にさらされる中、決して消えないベトナム戦争の爪痕を見つめることになる。

ボーズマンのほかメインキャストに、『レオン』(1994)のジャン・レノ、『リチャード・ジュエル』(2019)のポール・ウォーター・ハウザー、『マルコムX』(1992)のデルロイ・リンドー、『ザ・ラスト・ブラック・マン・イン・サンフランシスコ』(2019)のジョナサン・メジャースと、豪華な俳優陣が集結。ほか共演者には、『ハリエット』(2019)クラーク・ピーターズ、『海の上のピアニスト』(1998)のメラニー・ティエリー、『ブラック・クランズマン』のヤスペル・ペーコネンらが名を連ねている。
リー監督は、共同脚本・製作も兼任。脚本は、『トランサーズ/未来警察2300』(1984)のポール・デ・メオとダニー・ビルソンの草稿を基に、リーと『ブラック・クランズマン』でタッグを組んだケヴィン・ウィルモットらが手がけている。 製作を務めるのは、『ドゥ・ザ・ライト・シング』(1989)からスパイク・リー作品を手がけているジョン・キリク、『ユナイテッド93』(2006)『ウォッチメン』(2009)のロイド・レヴィンら。なお、Netflixとリーのコラボレーションは本作で4度目となる。
『WASP ネットワーク』6月19日配信

『パーソナル・ショッパー』(2016)『冬時間のパリ』(2018)のオリヴィエ・アサイヤス監督・脚本、ペネロペ・クルス、アナ・デ・アルマスなどが豪華共演を果たした話題のポリティカル・スリラー。1990年代のフィデル・カストロ政権下、妻と娘を置いてキューバからアメリカに亡命したパイロットの主人公レネ・ゴンザレスは、反カストロを掲げるテロ集団に立ち向かう組織「WASPネットワーク」に加入することに。そして、キューバで多発するテロ行為を阻止するべく苦闘するが……。
本作は、ヴェネツィアや東京をはじめ、世界中の映画祭で話題を呼んだ。原作は、作家フェルナンド・モライスが実話を題材に執筆した小説『The Last Soldiers of the Cold War: The Story of the Cuban Five(原題)』。出演者には、ペネロペ・クルス、アナ・デ・アルマスをはじめ、レネ・ゴンザレス役に『ブライト』(2017)のエドガー・ラミレス、『ノー・エスケープ 自由への国境』(2015)のガエル・ガルシア・ベルナル、『人生スイッチ』(2014)のレオナルド・スバラグリア、「ナルコス:メキシコ編」(2018-)のヴァグネル・モウラなどが名を連ねている。
『ロストブレット -窮地のカーチェイス-』6月19日配信
フランス発のカーアクション映画。車の改造を得意とする自動車整備工のリノは、強盗未遂で逮捕されるが、特別麻薬捜査局長の目に留まり、収監を免れる取引を持ち掛けられる。それを承諾したリノは、局長の期待通り任務をこなしていくものの、9ヵ月後、不当に殺人の罪を着せられてしまう。身の潔白を証明するために、リノは消えた車に残されているはずの真犯人の銃弾を見つけ出すミッションに挑んでいく。
「車の改造」や「犯罪者が収監を逃れるために任務をこなす」と聞くと、大人気カーアクションシリーズ『ワイルド・スピード』を彷彿とさせる。また、フランス発のカーアクションといえば、巨匠リュック・ベッソン監督が脚本・製作を務めるカーアクションコメディ『TAXi』シリーズが代表的だ。フランス出身の新鋭ギヨーム・ピエレによる野心あふれる監督デビュー作に注目したい。
『フィール・ザ・ビート』6月19日配信
ディズニーの大ヒット青春ミュージカル「ディセンダント」シリーズで人気の歌手・女優のソフィア・カーソンが主演を務める青春コメディ映画。才能に恵まれるも自己中心的なダンサー、エイプリルは、ブロードウェイを追われ、故郷ウィスコンシンの小さな町に渋々帰ってくることに。誰もが顔見知りのような小さなコミュニティの中で、誰とも関わりたくないエイプリルは、初恋の相手であるニックすら避けて過ごしていたが、かつてのダンスの恩師から、地元の子供たちから成るダメダメなダンスグループの指導を頼まれる。嫌々ながらも引き受けたエイプリルは、当初はブロードウェイに戻るきっかけくらいに思っていたが、それ以上の多くのものを得ることになる。
主演のカーソンほか共演者には、『ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから』(2020)のヴォルフガング・ノボグラッツ、「アントラージュ★オレたちのハリウッド」(2004-2011)のレックス・リー、「モダン・ラブ」(2019-)のブランドン・カイル・グッドマン、『ドリーム』(2016)のリディア・ジュエットらが名を連ねている。メガホンを撮ったのは、オーストラリア出身の映画監督エリッサ・ダウン。プロデューサーは、『幸せのレシピ』(2007)や『マイ・プレシャス・リスト』(2016)のスーザン・カートソニスが務めた。
「ザ・ポリティシャン: シーズン2」6月19日配信

「glee/グリー」(2009-2015)など多くの話題作を手がけるライアン・マーフィーとイアン・ブレナンのコンビによる人気政治コメディシリーズの第2弾。
第1シーズンでは、アメリカ合衆国の大統領を目指すロサンゼルスの金持ち高校生ペイトン・ホバートの奮闘ぶりが描かれたが、第2シーズンでは、ついにペイトンがNY州議会上院議員選に出馬する。この選挙を大統領という大きな夢への次なるステップと考えるペイトンは、政治家としての信念を問われるが…。
シーズン1に引き続き、豪華俳優の面々がカムバックする。主演のペイトン役を演じるのは、『ピッチ・パーフェクト』シリーズなどで知られる俳優・歌手のベン・プラット。ほか共演者には、『アイアンマン』シリーズのペッパー・ポッツ役でおなじみグウィネス・パルトロー、『ボヘミアン・ラプソディ』(2018)のルーシー・ボイントン、「ハリウッド」(2020)のデヴィッド・コレンスウェット、『ゾンビランド:ダブルタップ』(2019)のゾーイ・ドゥイッチ、『ブルースカイ』のジェシカ・ラングら、若手から熟練のベテランまで幅広いキャストが集結している。
「ル・ポールのドラァグ・レース: 素顔のクイーンたち: シーズン12」6月中配信
米ドラァグクイーン界の大御所ル・ポール主催のオーディション番組の舞台裏に潜入するリアリティ番組。超個性的で刺激的なクイーン達の素顔やリアルな撮影現場に密着する。華やかな舞台の裏側では、激しい戦いや大きな秘密、容赦ない口撃が繰り広げられる。毎回登場する新たなクイーンたちにも注目だ。