ソニー・ピクチャーズ作品、米Netflixでの配信後はディズニーへ ─ 『スパイダーマン』『ジュマンジ』など過去作品も獲得

米ソニー・ピクチャーズは、2022年~2026年の劇場公開作品をDisney+とHuluで配信すること、ウォルト・ディズニー・カンパニーの保有するテレビ局にて放送することを発表した。Netflixに続き、ソニーはウォルト・ディズニー・カンパニーとも大型契約を結んだことになる。
2021年4月上旬、米Netflixは、ソニー作品を劇場公開後18ヶ月間にわたって独占配信できる権利を2022年から複数年にわたって獲得したことを発表。あわせて、ソニー製作の配信向け作品のファーストルック契約も締結していた。今回の報道によると、ディズニーはNetflixでの配信終了後にソニー作品の配信が可能となるという。
2022年のソニー作品には、マーベル映画『モービウス』や『スパイダーマン:スパイダーバース』続編、トム・ホランド主演による人気ゲームの実写映画版『アンチャーテッド(原題:Uncharted)』、伊坂幸太郎の小説をブラッド・ピットら豪華キャストで映画化する『Bullet Train(原題)』などがある。Netflixの手を離れたあと、これらの作品は米ディズニーによって配信・放送されるのだ。
また今回の契約で、ディズニーは『スパイダーマン』『ジュマンジ』『モンスター・ホテル』など人気シリーズの配信権も獲得している。米Huluでは2021年6月から、ソニー作品の配信ラインナップが大幅に増える見込みだ。マーベル・シネマティック・ユニバース作品ながらDisney+で配信されていなかった『スパイダーマン:ホームカミング』(2017)『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019)も、いずれ他のヒーローたちと同じようにラインナップに並ぶものとみられる。
ハリウッドの大手スタジオ各社がそれぞれの配信サービスを展開する中、ソニーは自社のプラットフォームを持つのではなく、Netflix&ディズニーとタッグを組むという道を選んだ。ただし、ソニーとNetflix&ディズニーの契約は米国のみに限られるため、海外各国での扱いは不明。両社との複数年契約によって、ソニーは約30億ドルという巨額を手にすると報じられている。
なお、ディズニーはDisney+、Huluという配信サービスのほか、ABC、ディズニー・チャンネル、Freeform、FX、ナショナル・ジオグラフィックというテレビ局を保有。ソニー作品はこれらのプラットフォームを越境することで、米国のテレビ視聴者にも届けられることになる。
Sources: The Hollywood Reporter, Variety