ギレルモ・デル・トロ、最新作『ナイトメア・アリー』撮影開始 ─ ブラッドリー・クーパー&ケイト・ブランシェット主演、名作ノワールの再映画化

第90回アカデミー賞で作品賞・監督賞を含む最多4冠に輝いた『シェイプ・オブ・ウォーター』(2018)に続く、ギレルモ・デル・トロ監督の最新作『ナイトメア・アリー(原題:Nightmare Alley)』の撮影がスタートしたことがわかった。米Colliderが報じている。
本作は、1946年に出版されたウィリアム・リンゼイ・グレシャムの同名小説を、エドマンド・グールディング監督が映画化した『悪魔の往く町』(1947)のリメイク作品だ。詐欺師の男が人々を騙して金を稼ぐため女性心理学者と手を組んだところ、女性の野心が男を上回り、二人の関係性が逆転していくという物語。デル・トロは監督・脚本・製作を兼任し、新鋭女性脚本家キム・モーガンが共同脚本を担当する。
出演者にはブラッドリー・クーパー、ケイト・ブランシェット、ルーニー・マーラ、ウィレム・デフォー、トニ・コレット、リチャード・ジェンキンス、ロン・パールマン、デヴィッド・ストラザーンなど豪華俳優陣が集結。ブラッドリーが言葉巧みに人を操る才能を持つ野心的な詐欺師を、ケイトは彼以上に危険な女性心理学者を演じる。そのほか、ルーニーはカーニバルで働くモリー役、ウィレムはショーの客引き係であるクレム役、ロンは用心棒ブルーノ・ザ・ストロングマン役、リチャードは裕福な実業家エズラ・グリンドル役を務めることがわかった。
ギレルモ・デル・トロ監督は本作の撮影開始にあたり、以下のコメントを発表している。
「素晴らしいキャストに恵まれたことを非常に嬉しく思い、また刺激を受けています。キム・モーガンと私は、ウィリアム・リンゼイ・グレシャムが描いた、ダークで生々しい世界と言語をスクリーンに投影するため情熱を注いできました。そして、その実現のために、素晴らしいアーティストと技術者が集まりました。」
製作チームには、前作『シェイプ・オブ・ウォーター』から衣裳デザイナーのルイス・セケイラ、撮影監督のダン・ローストセン、視覚効果スーパーバイザーのデニス・ベラルディが続投。同作の副編集を務めたキャム・マクロシュリンが編集に起用された。公開時期は未定だが、再びアカデミー賞受賞の期待もかかる。