『Mr.ノーバディ』対ジョン・ウィック、もし戦ったら勝つのは? ─ ボブ・オデンカーク「彼は神だから」

“何者でもない(NOBODY)”と思っていた相手が、実はメチャクチャ強かった……痛快アクション映画『Mr.ノーバディ』が公開中だ。
この作品、脚本は『ジョン・ウィック』シリーズの生みの親デレク・コルスタッドが手掛けていて、『ジョン・ウィック』とは「喧嘩を売ってはいけない相手と戦うことになった悪党」「平穏な暮らしを求めていた元・凄腕が、過激な戦闘の日々に戻る」「一度戦い始めたら容赦なく敵を叩きのめす」といった共通点がある。
それでは、もしも『Mr.ノーバディ』の主人公ハッチ・マンセルとジョン・ウィックさんが戦ったら、どっちが強いんだろう?この子どものような疑問を、主演のボブ・オデンカークと監督のイリヤ・ナイシュラー、それぞれに直接聞いてみた。
まずはハッチその人を演じたボブ・オデンカーク。「もしもハッチとジョン・ウィックがガチンコ対決したら、勝つのはどちらだと思いますか?」と訪ねてみると、ボブは笑って答えてくれた。「それはジョン・ウィックですね。だって彼は神だから。ハッチは人だもん」。
ジョン・ウィックもハッチも伝説的な存在だが、ジョン・ウィックが3作の映画の中で見せた戦いはあまりにも洗練されていて、攻撃のひとつひとつに全く迷いがない。一方のハッチも奇想天外な発想力でチンピラたちを叩きのめしていたが、場面によってはまだ本調子ではなかったり、敵の攻撃をもらって痛がったりしていた。
「ジョン・ウィックは神で、ハッチは人なんだと、ボブはおっしゃっていました」と、ボブの言葉をそのままイリヤ監督に伝言してみると、監督も笑いながら「さすが、ボブはよく分かっていますね」とうなずいた。「もしもふたりが戦ったら……、ジョン・ウィックのほうがキルカウント数が多いですね。きっとジョン・ウィックのほうが、彼のやること(敵を倒す・殺すこと)に慣れているでしょう。ハッチ・マンセルはまだキャッチアップ段階。長いこと引退していましたからね」。
やはり、直接対決となれば“神”ジョン・ウィックに軍配があがりそうだが、「覚悟ならハッチの方ができているはず!」とイリヤ監督は自分のキャラクターを推すことを忘れない。「ハッチは楽しいことをやりたがっていて、それで失敗をしでかしてしまいそう。彼はそういう、失敗をしてしまうキャラクターなんです。決して、キレキレの超絶ウルトラプロフェッショナルで冷酷な殺し屋というわけではないんです」と、ハッチの人間臭い魅力を語ってくれた。
最後にイリヤ監督は、「どちらかというと、戦うんじゃなくてチームを組んでほしいですね!」と楽しいアイデアも付け加えてくれた。確かに、ハッチとジョン・ウィックがタッグを組んで戦ったら、おそらく2人だけで世界中のマフィアを壊滅させられる戦力となりそうだ。万が一にも実現したら、犬を連れたジョン・ウィックと、猫を連れたハッチ・マンセルのペット自慢トークも面白そう。
『Mr.ノーバディ』は大ヒット公開中。THE RIVERでは、主演ボブ・オデンカークとイリヤ・ナイシュラー監督、それぞれへの単独インタビューも掲載中だ。